「ご連絡申し上げます」の意味・使い方を紹介!二重敬語で間違い?疑問を解消します!

後に改めて連絡する際、「ご連絡申し上げます」と声がけする場合がありますよね。特にビジネスシーンではよく見られる事例です。

「ご連絡申し上げます」は敬語表現であり、目上の相手に対して使う言い回し。性質を正確に理解し、失礼のないよう適切に運用する必要があります。

当記事では「ご連絡申し上げます」の意味・使い方・言い換え表現などを詳しく紹介しますので、ぜひご一読ください。

この記事の内容

「ご連絡申し上げます」の意味を紹介!

「ご連絡申し上げます」の意味を紹介!

「ご連絡申し上げます」とは、簡単に言えば「連絡する」の敬語表現です。

その場で結論を出せないため進展を待って後ほど連絡する、といった意味もあり、多くの場合は追って・改めて連絡するニュアンスを含みます。

目上の人物に対する敬語表現であり、基本的には外部の相手に対して使うのが一般的。

目上であっても、上司・先輩のように距離の近い相手に対してはやや堅苦しい印象を与えます。

ちなみに書き言葉としてはスタンダードな表現であり、メール・文書などでの用例が多いです。

「ご連絡申し上げます」は二重敬語で間違い?

「ご連絡申し上げます」は二重敬語で間違い?

結論から述べると、「ご連絡申し上げます」は二重敬語ではありません。

一部に間違いではないかとみなす意見もあるように、敬語表現としてはやや複雑な構造です。

「ご連絡申し上げます」を分解すると、「連絡する」の謙譲語「ご連絡申し上げる」+丁寧の助動詞「ます」に分かれます。

大事なポイントは、「ご~申し上げる」で1つの謙譲表現である点。

謙譲語「ご連絡する」を「ご連絡申し上げる」と言い換えてもひと続きの謙譲語とみなされ、二重敬語には該当しません。

「ご連絡差し上げる」「ご案内申し上げる」なども同様です。

「ご連絡申し上げます」の使い方を解説!

紹介した意味を踏まえ、「ご連絡申し上げます」の使い方を解説します。詳細は以下の通りです。

メールの文末

「ご連絡申し上げます」はメールの文末表現として役立ちます。代表的な用例は以下の3つです。

取り急ぎご連絡申し上げます

以上、ご連絡申し上げます

追ってご連絡申し上げます

文章の結びに使えるほか、追って連絡する意思を伝える場合にも有用です。

メールの書き出し

「ご連絡申し上げます」はメールの書き出しにも使えます。

概略・用件を先に打ち出し、要点・結論などを速やかに伝えたい場合に有用です。

~の件についてご連絡申し上げます

〇〇様ご出席の旨、ご連絡申し上げます

口頭では使えない?

「ご連絡申し上げます」は口頭でも使える表現です。書き言葉のイメージが強いのは、やや堅苦しい表現だからと考えられます。

決してNG・マナー違反ではないものの、口頭の場合は「ご連絡いたします」「改めてお知らせします」といった言い回しの方が一般的です。

「ご連絡申し上げます」の例文3選!

紹介した基礎知識を踏まえ、「ご連絡申し上げます」を使った文章を考えてみましょう。例文を3つピックアップします。

例文

「本日はお越しいただきありがとうございました」
「こちらこそ、お時間を割いていただきありがとうございます。進捗については改めてご連絡申し上げます」

例文

2023年2月度のプロジェクト進行状況についてご連絡申し上げます。

例文

「ご注文ありがとうございます。仕上がり次第ご連絡申し上げますので、しばらくお待ち願います」
「わかりました。楽しみにしています」

「ご連絡申し上げます」の類似・言い換え表現をチェック!

「ご連絡申し上げます」の類似・言い換え表現は以下の4つです。各フレーズについて詳しく解説します。

ご連絡いたします

「ご連絡いたします」は「ご連絡申し上げます」よりも気軽に使える言い回しです。

口頭・書き言葉のどちらにも使いやすく、一定水準の敬意も表せるため失礼にも当たりません。

ちなみに敬語分類上は謙譲語+丁寧語の構成です。

ご連絡差し上げます

「ご連絡差し上げます」は、「ご連絡申し上げます」とほぼ同じトーンの表現。

「差し上げます」は、与えるの謙譲語「差し上げる」+丁寧の助動詞「ます」を組み合わせたものです。

ちなみに「ご連絡差し上げる」の部分については、「ご~差し上げる」でひと続きの謙譲語であり、やはり二重敬語には該当しません。

ご連絡申し上げた次第です

「ご連絡申し上げた次第です」は、急ぎの件で連絡した旨を添える一言です。

用件を手短に伝え、締めくくりの一言として添えるのに適しています。

口頭でも使えるものの、どちらかといえば書き言葉に適した表現です。

ご報告申し上げます

「ご報告申し上げます」は、報告に特化した表現です。

状況報告・結果報告のように、関係者に対する報告を前提とするのが特徴。

一般顧客に対しても使われる「ご連絡申し上げます」と比べると、利害関係者・身内同士で使われるケースが多いフレーズです。

「ご連絡申し上げます」の英語表現

最後に、「ご連絡申し上げます」の英語表現を2つ紹介します。

“I contacted you about the plan.”
(くだんの計画についてご連絡いたしました)

“May I have your attention, please?”
(皆様にご連絡申し上げます)

まとめ

「ご連絡申し上げます」は顧客・取引先といった、少し距離の遠い相手に対する表現。「ご報告申し上げます」との違いを考えるとわかりやすいです。

やや堅苦しい言葉遣いであるため、メール・文書などにおける書き言葉としての使い方が適しています。

当記事を参考に、「ご連絡申し上げます」を適切に運用してください。

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