「ささやかながら」の意味・漢字表記・使い方を解説!主な組み合わせフレーズも紹介

贈り物や餞別を渡す際、「ささやかながら」と一言添える場合がありますよね。

「つまらないものですが」と比べてへりくだる印象が薄く、相手にも負担をかけない言い回しです。

一方で使用上の注意点もあり、正しい知識が欠かせません。

当記事では「ささやかながら」の意味・使い方のほか、組み合わせて用いられる語句・フレーズなどを紹介します。

この記事の内容

「ささやかながら」の意味・漢字表記を紹介!

「ささやかながら」の意味・漢字表記を紹介!

「ささやかながら」は、漢字で表記すると「細やかながら」です。

現代語では平仮名表記が一般的であり、書き言葉でも漢字表記の用例は限られます。

「ささやかながら」はクッション言葉のひとつであり、「ほんのわずかなものですが・心ばかりのものですが」といった意味合い。

目上の相手に何かを渡す際、相手の期待値を必要以上に上げないよう、一言添える用法が一般的です。

「ささやかながら」の使い方を解説!

「ささやかながら」の使い方を解説!

紹介した意味を踏まえ、「ささやかながら」の使い方についても解説します。

詳細は以下の通りです。

プレゼント・贈り物を渡す場合

「ささやかながら」はプレゼント・贈り物などを渡す場合の一言に適しています。

大げさなものではなくとも、ちょっとした気持ちの品である旨を表す場合にぴったり。

「プレゼントです!」のように宣言するより、クッション言葉を挟む方がソフトな印象です。

応援したい場合

「ささやかながら」は相手を励ます・応援する場合にも使われます。

たとえば日々の仕事・受験勉強などによる心労をいたわるため、差し入れによって応援する場合があるものです。

差し入れの際、「ささやかながら」と一言添えれば大げさな内容ではないものとわかりやすく、相手にもプレッシャーを与えません。

送別会・慰労会など

送別会・慰労会には餞別が付きものです。餞別を渡す際に「ささやかながら」と一言添えれば、さりげない印象を与えられます。

餞別が期待を上回る内容だった場合、「ささやかながら」は謙遜のニュアンスだと解釈されるもの。

一方、期待以下の内容だった場合も「ささやかながら」は言葉通りだとみなされるため、結果として無駄にはなりません。

「ささやかながら」の注意点は?

「ささやかながら」を無造作に使うと、逆効果につながる場合があります。

主な注意点は以下の通りです。

高価なものは贈らない

高価なものは「ささやかながら」の意味合いとマッチしません。

「ささやかながら」と断りつつ高額の商品類を贈ると、嫌味な印象を与えてしまいます。

餞別の場合は多少高額でも構いませんが、今後もよく顔を合わせる相手に対しては、不必要なプレッシャーを与える行動を控えましょう。

相手の所有物に対して使うのはNG

相手の所有物に対し「ささやかながら」「ささやか」などと発言するのは避けましょう。

というのも相手にとっての財産であり、第三者が価値を貶めるような評価をするのは筋違いだからです。

あくまで自分の手元にあるもの・自分が責任を負えるものに対して発言する必要があります。

「ささやかながら」の類語・言い換え表現もチェック!

紹介した意味・使い方を踏まえ、「ささやかながら」の類語・言い換え表現もチェックしましょう。

詳細は以下の通りです。

つまらないものですが

「つまらないものですが」は「ささやかながら」と並んで頻繁に使われるクッション言葉です。

「ささやかながら」と比べて自らへりくだるニュアンスが強く、低姿勢を表します。

注意点として「つまらないもの」の響きがやや聞こえる場合があるため、丁寧な言い回しを選びたい場合は別の表現に言い換えましょう。

ほんの気持ちですが

「ほんの気持ちですが」は、「ささやかながら」と同義の表現です。

言い回しが平易である分、日常のさりげない気遣いを表す場合に適しています。

贈り物・餞別のような改まった場面においては、「ささやかながら」「心ばかりの」を選ぶ方が望ましいです。

心ばかりの

「心ばかりの」は、心の一部を表したわずかなものといった意味合い。

「心ばかりの品」「心ばかりのお餞別」などのように、名詞につなげて使える特徴があります。

やや改まったトーンであるため、贈り物・餞別の場面に適した表現です。

「ささやかながら」と組み合わせる語句・フレーズを紹介!

「ささやかながら」と組み合わせて使われる主な語句・フレーズは以下の3つです。

参考にお役立てください。

お祝いの品です

「ささやかながらお祝いの品です」とつなげれば、控えめな姿勢を表しつつお祝いの品を渡せます。

大げさなものではない旨を前もって断るため、相手に不要なプレッシャーを与えません。

同様の理由でプレゼントを渡す当人としても、役目・責任に伴うプレッシャーを軽減できます。

お礼をさせていただきます

「ささやかながらお礼をさせていただきます」は、日常生活の中でも使える表現です。

お礼としてお茶やお菓子を提供したり、相手に手土産を持たせたりといった内容でも問題なく使えます。

条件として、「お礼」に相当するだけの前後関係が必要です。

お納めください

「ささやかながらお納めください」は、贈り物を渡す場合に相応しい言い回し。

「納める」の意味を踏まえるとお礼の品・餞別を渡すようなやり取りよりも、暑中見舞い・お歳暮といった贈り物の場面に適しています。

「ご笑納ください」と概ね同義の表現です。

「ささやかながら」の英語表現

最後に、「ささやかながら」の英語表現をピックアップします。

・“Here’s a little something for you.”
(ちょっとしたものですが、どうぞ)

・“I hope you like it.”
(気に入ってもらえればいいのですが)

まとめ

「ささやかながら」は、物を渡す際に控えめな姿勢を表すためのクッション言葉。

一言添えるだけで当たりやプレッシャーが和らぐため、効果は抜群です。

ぜひ当記事で解説した内容を参考に、「ささやかながら」をうまく活用しましょう。

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