ユニークアイテムやユニークコードなど、ユニークとつくカタカナ語フレーズがよく聞かれるようになりましたよね。現代のWebを中心としたネット社会において、重要なキーワードの1つが「ユニークユーザー」です。
少し前であれば、ユニークユーザーとはあくまで動画チャンネルの登録者数やWeb訪問者数を把握する指標でした。
ところが現在、ユニークユーザーは一種のマーケティング用語になっています。
ユニークユーザーに関する理解を深め、話題に上がった時などにも対応できるようにしておきましょう。
ユニークユーザー(UU)ってどんな意味?
少し前まで、ユニークといえば「独特・風変わり」という意味で使われることが多い言葉でした。
現在ではIT用語のニュアンスが浸透し、「固有の」や「独立した」という意味でも使われるようになっています。
ユニークユーザーというフレーズにおいても、固有や独立というニュアンスがポイントです。
以上の予備知識を踏まえ、意味や定義をチェックしていきましょう。
ユニークユーザーの定義
ユニークユーザー、略してUUとはWebのアクセス数を表す単位の一種です。具体的には一定期間内に特定のWebサイトを訪れたユーザーの正味人数を表します。
いわゆる「のべ人数」の真逆で、同一ユーザーが特定のWebに繰り返しアクセスしたとしても、あくまで1ユーザーとカウントする要領ですね。
ユニークユーザーの英語とは?略して「UU」?
ユニークユーザーを英語表記すると“unique user”。英語圏でも“unique user”を“UU”と略す用例はありますが、日本と同じように定着した表現だとは言い切れないようです。
「英語圏においても当たり前に通じるもの」という前提でUUと発言するのは、控える方が無難かもしれません。
ユニークユーザー(UU)とPVの違いとは?
ユニークユーザーと区別されるのが、PVという計測指標です。PVとは“Page View”(ページビュー)の略で、一定の集計期間にWebサイト内のページが閲覧された回数をカウントするもの。
例えば特定のユーザーがブラウザの再読み込み機能を利用し、同じページを繰り返し表示させた場合でも、当該の表示回数は全てPV数としてカウントされることになります。
一方ユニークユーザーの場合、カウントされるのはページ数ではなくユーザー情報です。同一ユーザーが何度ページを開いても、あくまでユーザー数は1件とみなされるというわけですね。
ユニークユーザーとPVはWebを管理する上で必須の概念であり、それぞれの特徴と違いを把握しておく必要があるでしょう。
ユニークユーザー(UU)と間違いやすい言葉をチェック
ユニークユーザーと似ていたり、関係していたりする言葉はPV以外にも存在します。
間違いを避けるためにもまとめてチェックしておきましょう。
ユニークユーザーとアクティブユーザー(AU)
アクティブユーザー(Active User、略してAU)とはWebサイトを動的に利用しているユーザーのことです。
ユニークユーザーと同様に、主として一定の一定の集計期間に測定します。
アクティブユーザーとみなされるには「アクティブ」の文字通り、サイト内のコンテンツを積極的に利用していることが条件。
例えばユーザー登録はしたものの利用実績がなかったり、サービス開始に伴う初回特典のみを利用して以後は休眠していたり、といった消極的なユーザーは対象外とみなすのが一般的です。
ユニークユーザーとセッション
セッションとはユーザーが特定のWebサイトにアクセスし、当該サイトのページを閉じるかブラウザを閉じるかまでの行動を指します。
ユニークユーザーとの決定的な違いとして、セッションはサイトを訪れたユーザーがユニークであるか否かを問いません。
仮に同一のユーザーが2回、3回とセッションを繰り返したとしても、全ての回数がセッション数としてカウントされるというわけです。
ユニークユーザーと新規ユーザー
新規ユーザーとは初めて特定のWebサイトを訪れたり、初めてサービスを利用したりするユーザーのことです。
同一のWebサイトであってもブラウザを変更してアクセスすれば、新規ユーザーとしてカウントされます。
またサービスにおけるユーザーについても、同一の人物が新たに別のアカウントを作成して利用した場合は、やはり新規ユーザーとみなされます。
対象期間や対象媒体によって区切られるため、一口に新規といっても文字通りの「初回利用者」とは限らないという点を押さえておきましょう。
予備知識を踏まえ、ユニークユーザーと新規ユーザーとの違いを考える際には、リピートで訪れているユーザー(リピートユーザー)であるか否かがポイントになります。
リピートユーザーとは、対象のWebサイトを2回以上訪れたユニークユーザーのことです。
初めて特定のサイトを訪れたタイミングだと、誰もが新規ユーザーであり同時にユニークユーザーでもあるため、この時点では違いがありません。
ところが対象期間内に同じサイトを再訪問すると、新規ユーザーだった利用者はリピートユーザーとしてカウントされるという仕組みになっています。
ユニークユーザーとユニークブラウザ
ユニークブラウザは特定のWebサイトを閲覧したブラウザの件数をカウントする指標のことです。
ユニークブラウザとユニークユーザーは実質的に同じ内容で、同一デバイスのブラウザによる閲覧件数が重複している場合は1件とみなして運用します。
ちなみにユニークユーザーと呼称を区別する理由として、ユーザーには「個人」という意味が含まれていることが挙げられるでしょう。
ユニークユーザーではなくユニークブラウザと呼び表すことによって、人数をカウントしているのではなく、あくまでWebを閲覧したブラウザをカウントしている旨を明らかにする意義もあるのです。
ユニークユーザーとリーチ
リーチとはWeb広告の到達率を示す指標で、広告を閲覧したユーザー数を表します。
同じユーザーが1つの広告を繰り返し閲覧した場合でもリーチは1件とみなされるため、考え方としてはユニークユーザーとよく似ているといえるでしょう。
ユニークユーザー(UU)のカウント方法とは?
ユニークユーザーの意味を把握したところで、もう一段階踏み込んでみましょう。
Webサイトにアクセスしたユーザーに対して、ユニークユーザーであることをどのように判別し、カウントしているのでしょうか。何か仕組みがあるはずですね。
3つのカウント方法がある
ユニークユーザーのカウント方法は、大別して次の3つが挙げられます。
IPアドレス
「IPアドレス」とはインターネットプロトコルアドレスの略で、インターネット上に接続された機器が持つ固有の番号をいいます。
インターネットの世界でアドレスといえば、「https://www.~」といった書き出しをするものがよく知られていますよね。
いわゆるURLと呼ばれる形式で、ホームページなどのWebサイトのアドレスが該当します。
一方IPアドレスの場合は「192.168.1.XX」といったように、「0.0.0.0」から「255.255.255.255」までの数字を組み合わせた配列パターンで形成されるのが特徴です。
インターネットに接続するPC、タブレット、スマホなどあらゆるデバイスにそれぞれ固有のIPアドレスがあるというわけですね。
ホスト名
「ホスト名」とは、ネットワークに接続された機器を識別しやすいように付けた名前のことです。
ホスト名には様々なパターンがあり、NIS、DNS、SMBなど複数の名付けシステムが存在します。
PCだけでなく、プリンタやルーターのような周辺機器にもホスト名が付くのが特徴です。
Cookie
「Cookie」とはブラウザに情報を保存する仕組みの一種で、Webサイトを訪れたユーザーの情報を一時的に保存し、ユーザーの再訪時に役立てる機能です。
具体的にはログインが必要なサイトにおけるIDやパスワードを保存したり、ログイン状態を保持したりといった場面で役立ちます。
サイトやページごとに細かく設定することもできるため、ユーザーにとっても比較的親しみやすい機能といえるでしょう。
Web管理者は訪問ユーザーのアクセスを解析する際、IPアドレス・ホスト名・Cookieいずれかの情報を参照することでユニークユーザーか否かをチェックしているということですね。
デバイスの違いによっては重複カウントも!
特定のWebサイトを別々のデバイスで訪問した場合、それぞれ別々のユーザーであるとみなされます。
例えばある人がPCとスマホで同一のサイトにアクセスした場合、機器ごとにIPアドレスやCookieといった識別情報が異なるため、ユニークユーザーの数は2とみなされるということです。
現代では同一の人物が複数のデバイスを利用しているケースは珍しくありません。特にお気に入りのサイトであれば、時間や環境に応じて異なるデバイスでアクセスすることもあるでしょう。
結果として、意図せずにユニークユーザーの数を増やしている可能性は大いにあるというわけですね。
Googleアナリティクスでユニークユーザー(UU)の調べ方を簡単解説
Webサイトの管理者にとって、自分が運営するサイトにやってきているユーザーの数は大事な関心事でしょう。
ユーザーの数を把握するにはアクセス解析が必要です。そこで、アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を提案します。
利用にはログインが必要ですが、無料であるというのは大きなメリットであるはずです。
Googleアナリティクスの特徴はシンプルでわかりやすいこと。Googleアナリティクスを起動したら、ページの左側にあるメニューより、タブ「オーディエンス」⇒「概要」の潤にクリックします。
すると当該Webサイトにおけるセッション、PVなどの数値情報がサマリーで表示されるはずです。サマリーのうち、「ユーザー」がユニークユーザーの件数を表しています。
ちなみに期間を指定して、指標をユーザーに設定すれば、特定の期間におけるユニークユーザー数を表示可能です。
特に有料のWeb解析ツールを購入しなくとも、Googleアナリティクスを利用すれば簡単にユニークユーザー数を調査できるというわけですね。
SEO対策用のツールとしても、Googleアナリティクスは有用といえるでしょう。
Webマーケティングにおいてユニークユーザー(UU)の意味合いとは?広告との関係性
ユニークユーザーはWebコンテンツマーケティングにおいて必須の概念です。
なぜならクリック率や商品購入といった広告に対する反響が、一部の限られたユーザーによるものか、それとも多数のユーザーによるものなのかを把握する必要があるからです。
広告に対して多くのユニークユーザーから反響があれば、相応に沢山の集客が見込めるということになりますよね。
一方で広告に対して高いクリック率が記録されたものの、アクセスを解析してみたら実は同一人物によるイタズラで、「単に広告リンクを数百回クリックしただけ」という場合もないとは言い切れません。
簡単にまとめると、Webコンテンツマーケティングにおけるユニークユーザーの概念は、広告に対する反響の実態を掴むために必要であるということですね。
フォロワーアップ必須!?インスタでユニークユーザー (UU)数を定期的にチェックする意味
若者に人気のSNSであるインスタグラム、通称「インスタ」においてもユニークユーザーをチェックすることには意義があります。
広告用語におけるリーチと同様、インスタにおいても自分の投稿を閲覧したユーザーの数は「リーチ」です。
同じユーザーが特定の投稿を繰り返し閲覧してもリーチは1件とみなされるため、実質的にユニークユーザーと同義といえます。
リーチ件数が多いということは、それだけ多くのユニークユーザーを抱えているということになるのです。
自身のインスタを見に来るユニークユーザーが増えれば、当然フォロワー数の増加も期待できますよね。
インスタ上で定期的にユニークユーザー数をチェックすることは、フォロワーアップの可能性を把握するのに必須の行為といえるでしょう。