レスポンスという語句は誰もがご存知でしょう。
インターネットが普及し、Eメールによる連絡手段が発達してから一気に定着したカタカナ語です。
近年SNSがスタンダードになってからは、ますますレスポンスにスピードが求められるようになってきました。
コール&レスポンスに代表されるような新しいフレーズも誕生しています。
レスポンスに関する情報をおさらいする機会として、当記事をご活用ください。
ビジネスにおけるレスポンスの意味と重要性!レスと略すことも?!
レスポンスはビジネスにおいても大事な要素。仕事の品質が問われる場合には精度だけでなく、スピード感も評価の基準になりつつあります。
レスポンスとスピード感は切っても切れない関係であることを前提に、ビジネスシーンのレスポンスをチェックしていきましょう。
レスポンスの意味はメールの「返信」や質問の「返事」
レスポンスの代表的な意味用法としては、「メール交換における返信」と「質問に対する返事」という2つが挙げられるでしょう。
いずれも日本語の「返」という字が入るのがポイントで、要諦としては相手のアクションに対して返答するということです。
投げられたボールを投げ返す・打ち返すという解釈でもOKですね。
レスポンスは速度で表すことが多い
ビジネスシーンにおけるレスポンスの特徴として、何よりも速度に重きが置かれます。
日常でのやり取りを思い浮かべてみてください。相手に何らかのアクションをとった場合、時間の経過に応じて「レスポンスが早い」もしくは「レスポンスが遅い」という発言をする場合が多いのではないでしょうか。
ビジネスにおけるレスポンスにも、質や精度の概念は存在します。
確かにレスポンスが早いだけで質の低い仕事は困ったものですが、それでも全くの無反応よりも随分マシといえるでしょう。
というのもレスポンスがあるならば、内容の質を上げるために修正していくやり取りが可能だからですね。
ビジネスシーンにおけるレスポンスは、精度と同等以上に速度が重要である場合が多いのです。
レスポンスが速度で表されることが多い理由も、精度以上にスピード感が重視されているからですね。
ビジネスではレスポンスは早いほど評価が高いとされる
先述の通り、ビジネスにおいてレスポンスの早さは大事な評価ポイントです。
ロジックとして、オペレーションにおける回転数をイメージすれば単純明快。均一な品質を保てるのであれば、回転数を上げた方が生産効率が上がりますよね。
部下に仕事を任せる場合も理屈は同じです。仮に自分の指揮下に、全く同じ品質で仕事をこなすスタッフとしてA君とB君がいたとしましょう。
品質は同等でも、スピードに差があるとなれば評価は変わってくるはずです。
「A君はB君よりもはるかに早いレスポンスでやり取り可能」と判明すれば、上司としてはB君よりもA君に多くの仕事を任せようと考えるはずです。
多くの仕事を任せられるということは、当然良い評価につながります。
いかに仕事が丁寧でも、スピード感のない人材は評価されません。レスポンスの早さはますます大事になってきているのです。
レスポンスは幅広い用途で使用「応答」や「反応」の意味もあり
レスポンスには「応答」や「反応」という意味もあります。
レスポンスには幅広い意味があるように見える一方、各和訳の根底にあるものはアクションに対するリアクションという点で共通です。
レスポンスのつくフレーズの意味と使い方を例文でチェック
レスポンスの基本的な意味と用法を踏まえ、今度はレスポンスを文章の中に組み込んでみましょう。
ビジネスシーンにおけるフレーズを例文付きで紹介します。
レスポンスを返す
レスポンスを返すとは返事をするという意味です。返信する、応答するなどのように、第三者からのアクションに対して行うリアクションを指します。
例文
本部より、営業所の監査を行うためスケジュールを調整して欲しいとの要請があった。月末の午前中ならOKの旨でレスポンスを返した。
レスポンスが早い(遅い)
レスポンスが早い(遅い)とは、リアクションの行われるタイミングが早い様をいいます。
例文
営業部のエース、D君はとにかく仕事が早い。小さな頼みごとや相談をしたとしてもレスポンスが早く、あっという間に解決することもしばしば。頼りになる人物なので、出世は間違いないだろう。
レスポンスがいい
レスポンスがいいとは、レスポンスの仕方が上手であるということです。
簡単にいえば「レスポンスの質が良い」という意味であり、いわゆる空返事や中身のない回答ではなく、相手にとって有益なレスポンスを行っているということですね。
例文
仕事のできる人の特徴として、レスポンスがいいということが挙げられる。例えばメールに対して的はずれな回答をしてしまっては、いくらスピードが早くても無意味だ。レスポンスがいい人の場合は、メールに対して素早く、かつ的確な返信を行うのである。
様々なシーンで使われるレスポンスの意味を解説
レスポンスはビジネスシーン以外でも広く使われています。
日常生活も例外ではなく、自動車の運転や音楽ライブなどにおいてもレスポンスは大事な要素です。
ビジネス以外でレスポンスが行われる分野の、代表的な例を紹介しましょう。
ライブで見られるコール&レスポンスの意味
ライブにおけるコール&レスポンスとは、主としてアーティスト側からオーディエンス(聴衆)に向けて呼びかけを行い、オーディエンスは全員で大声を出し呼びかけに応じるというものです。
発声以外にジェスチャーや手拍子、拍手などを行う場合も、アーティストとオーディエンスとの間に掛け合いが成立していればコール&レスポンスといえます。
音楽ライブで行われるコール&レスポンスは、ライブにおける楽しみの1つですよね。
憧れのアーティストとの掛け合いを体感できるのですから、自宅では味わえない貴重な体験といえるでしょう。
自動車やバイクにおけるレスポンスは操作性の意味
自動車やバイクなど、工学的な要素の高い乗り物にはレスポンスの概念が存在します。
自動車やバイクにおけるレスポンスとは「操作性」です。
例えばエンジンを回転させたり、ブレーキをかけたりした時の反応は、運転手のアクションに対する車のレスポンスといえます。
またハンドルの効き具合をハンドリングと呼びますが、ハンドリングもレスポンスの一種というわけですね。
IT・Webにおけるレスポンスタイムの意味
IT・Webにおけるレスポンスタイムとはいわゆる応答時間のことで、命令や操作を実行してから動作が開始するまでにかかる時間を指します。
具体的には通信回線やネットワークを介してデータを送受信する際に要する時間や、WebのURLをクリックしてからリンク先にページが切り替わるまでの所要時間などが当てはまるでしょう。
弦楽器におけるレスポンスがいいの意味
レスポンスの良し悪しは楽器を演奏する際にも関係します。
打楽器を例に取るとわかりやすく、スネアドラムやディンパニーを叩いた時の感触、響き方などは顕著な例でしょう。
膜の張り方ひとつでレスポンスは大きく左右されるのです。
数ある楽器の中でも弦楽器のレスポンスは独特で、弦を指で押さえて弾いた時と、弦を押さえず開放して弾いた時とで鳴り方に隔たりが少ないことが重要とされます。
レスポンスの良い弦楽器の場合、ポジションを押さえた時も開放弦の時も、同様に違和感なく音が鳴るというわけです。
単に弓を動かし弦を振動させた時、スムーズに音が出ることをレスポンスの良さというならば、他の楽器と大差はありません。
弦楽器ならではのレスポンスの特徴は、開放弦の時とポジションを押さえた時の発音にあることを覚えておきましょう。
サッカーで求められるレスポンス速度の意味
スポーツにおいてもレスポンスは重要な概念です。
特にサッカーは攻撃と守備が瞬時に切り替わる競技であり、レスポンスの早さは極めて重要な要素といえます。
サッカーで求められるレスポンス速度とは、攻守における反応・対応や状況判断に関するスピードのこと。
具体的にはボールを徹底的に追いかけるか、それともポジション取りや相手選手のマークを優先するかといった駆け引きを瞬時に行う能力をいいます。
サッカーは瞬間のスポーツです。同じ場面、同じ状況は決して訪れません。走力やキック力はもちろんとして、一番大事なものは状況に応じて最適な判断を瞬時に行う能力なのです。
最適な判断を実行するには、レスポンス速度が重要であるのは言うまでもないでしょう。
レスポンスの類語や反対語まとめ
レスポンスには類語や反対語があります。それぞれ代表的なものを列挙してみました。
類語
反応
ビジネス、IT、スポーツ、文化芸術などのあらゆる分野においてレスポンスに共通する要素は「反応」です。
アクションに対する「リアクション」に近いもので、第三者の動作に対し、反応することをレスポンスと表現します。
反対語
アクション
レスポンスの本質は反応です。最初に第三者からのアクションがあり、アクションに対して受動的に生まれる反応がレスポンスということになります。
反対に自分から行動を起こし、相手にレスポンスさせる行動は「アクション」と位置づけられるでしょう。
レスポンスの語源とは?英語「response」の意味
レスポンスの語源は英語の“response”にあります。
“response”の和訳として真っ先に挙がるのは「応答」と「反応」。次いで「反響」や「返事」などの意味が出てきます。意味用法の面では、英語“response”とカタカナ語「レスポンス」とで違いはほとんどありません。
一点注意すべきこととして、「レスポンスする」という表現は日本語ならではの言い回しです。“response”はあくまで名詞形であり、仮に英語圏で“do response”と発音しても意味が通じません。
「レスポンスする」というニュアンスを英語で表現する場合は、動詞形の“respond”を使うとよいでしょう。