仕事をしていて、取り引き先や、社内の人に電話やメールで「伝える」ということは多いと思います。相手に伝えるというのは、思っているよりも気を配る必要があります。
相手が自分と同じように、これまでの経緯や背景をすべて分かっているのでなければ、話し方によって伝わり方も変わってしまいます。
人それぞれ視点が違いますので、相手は分かっていると思って言わずに省いたことが、相手はよく分かっておらず、結果的に上手く伝わらなかったということもあるかもしれません。
しかし、人間は完璧ではないので、正確に、的確に情報を伝えようとは思っていたけれども、つい言い忘れてしまった、言い間違えてしまったということも起こるでしょう。そのようなときには、その後のフォローが大事になります。
電話で伝え間違いがあっても上手く軌道修正しよう
すぐに伝えたいときなど、メールよりも電話で伝えることが多いと思います。
急ぎで連絡をとろうとしているときは、伝える内容をしっかり整理せずに電話をかけることも少なくないでしょう。そうすると言い忘れや言い間違いも起こりやすくなります。
電話を切ってから、言い忘れたことに気づいたとき
電話を切った直後に言い忘れたことに気づいたら、すぐに電話をかけ直しましょう。
上手なフォローとしては、「言い忘れました」」という主旨で電話するのではなく、補足のために電話を入れたという体裁をとるのがよいでしょう。
まずは、電話を切った後に再度電話をしていますので、ひと言お詫びの言葉から始めましょう。
「たびたびお電話いたしまして、申し訳ございません」
そして、補足でお話がありますというような流れで話します。
「先ほどのお電話で確認したいことがございます」
「念のために申し添えます」
言い忘れたのではなく、より的確に伝えるために補足しているということをアピールするのがポイントです。
ただし、言い忘れた内容が補足としての説明とするには無理がある場合は、素直に謝ったうえで、相手に伝えるべきことを伝えましょう。
「先ほどお伝えし忘れたことがございますので、再度お電話いたしました。一度にお伝えできず、申し訳ございません」
電話を切ってから、言い間違えたことに気づいたとき
電話を切った直後に言い間違えたことに気づいたときも、すぐに電話をかけ直しましょう。
間違いですから、言い忘れたときのように、補足説明として追加で話すことはできません。間違えたことを素直に謝り、訂正内容を伝えましょう。
「誠に申し訳ございません。先ほど間違って申し上げた部分がございますので、訂正させていただけますでしょうか」
電話をしている途中で、言い間違えたことに気づいたとき
気づいた時点ですぐに訂正します。ただし、たった今話している内容ではなく、その前に話したことで間違いがあった場合には、最後に会話で話したことを確認で復唱するようにし、そのときに間違いを訂正するのがよいでしょう。
口頭で伝えた話は、後で相手の頭のなかで混同したり、一部忘れてしまったり、少し違ってしまったりということがあります。
言い間違いで訂正した時には、後で混同されないよう、最後に話の全体を的確に整理して話し、確認するようにしましょう。
メールで伝えた場合
メールでの連絡は、確認内容を的確に、一度に複数の人に伝えられますので、メールで連絡することが多いと思います。
メールを送った後に、約束の場所や時間など伝えた内容が間違っていたことに気づいたら、すぐに訂正のメールを送りましょう。
訂正メールを送るときの、ポイントが2つあります。
一つ目は、間違った情報と正しい情報を比較して分かりやすく、丁寧に伝えましょう。
- 【誤】 間違った内容
- 【正】 正しい内容
二つ目は、件名の書き方です。同じ件名でメールがくると、すでに見たからとあまりしっかりメールをチェックされない場合があります。
先に送ったメールとの違いをはっきりさせるように、件名に【訂正】など言葉を入れるとわかりやすいです。
【訂正】打ち合わせ日程の件
<文例>
先ほどお送りしたメールに誤りがございました。大変申し訳ございません。
打ち合わせ日程に訂正がございます。
【誤】日時 9月15日(水)午前13時
【正】日時 9月16日(木)午前13時
お手数おかけいたしますが、上記日程について再度ご確認いただきますようお願い申し上げます。
まとめ
ビジネスですから、相手も忙しく、他にもいろいろなことを同時に進行していますので、一度で正確に伝えられるようにすることが大切です。
電話をかける前に、話す内容を整理しておきましょう。必要に応じて、伝えるポイントをメモに書いておくと間違いや伝え漏れもなくなります。
メールであれば、送る前に書いた内容をもう一度確認してから送信しましょう。それでも、言い忘れや言い間違いがあった場合には、迅速にフォローをしてください。
正確に、的確に相手に伝わるように、配慮をすることが大切です。