「下記の通り」の意味と使い方を解説!読み方・類語・言い換え表現も紹介!

文書・メールに使われる決まり文句の1つとして、「下記の通り」というフレーズがあります。

「下記」の一言によって係り結びによる従属関係が生じるのがポイントで、説明を後に譲るとともに、「下記」の内容を明らかにする責任が伴う点も見逃せません。

以上を踏まえ、当記事では「下記の通り」の意味・使い方・組み合わせフレーズなどを紹介・解説します。ぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

「下記の通り」の意味と読み方を解説!

ビジネス文書・メール・公示などに接する機会がない場合、「下記の通り」の意味や読み方がわからない可能性があります。はじめに基礎知識としてチェックしておきましょう。

「下記の通り」の読み方・意味は?

「下記の通り」は「かきのとおり」と読みます。

意味は「下に記す通り」で、読みやすくするために改行して区切ったり、大事な内容につき強調したりするために使われる場合が一般的です。

特に日程・計画・数値データなど、視覚的な情報を明示する場合に高い効果があります。

「下記の通り」は「下記のとおり」でも問題ない

「下記の通り」の代わりに「下記のとおり」と表記しても、特に問題はありません。

「下記のとおり」と表記することによって誰かの気分を害することはないものの、使用割合としては「下記の通り」の方が一般的です。

「下記の通り」と「以下の通り」の違いは?

「下記の通り」とよく似たフレーズとして「以下の通り」が挙げられます。

基本的な使い方・考え方としては概ね同じであるものの、「下記の通り」の場合は文章媒体が前提です。

一方、「以下同文」「以上」と口頭で述べる場合があるように、「以下の通り」は書き言葉に限りません。

また「下記の通り」の場合は改行を前提とするのに対し、「以下の通り」の場合は書き言葉として使う場合でも特に明確な制限がなく、改行の有無も任意とされています。

「下記の通り」の使い方を紹介!

「下記の通り」を使う際には、改行が前提になる旨を先述しました。

ビジネス文書の場合は「記」ではじまり「以上」で終わる、いわゆる「記書き」がスタンダードです。

具体的には中央揃えで「記」と一文字付し、さらに改行して下に詳細を記述します。

詳細の記述が終わったら、「以上」で締めくくればOK。伝えたい内容が明確化されるため、読み手に対しても親切です。

「下記の通り」をメールで使うには?

「下記の通り」をメールで使う場合、対象が社外・社内のいずれかによってトーン・書き方などを変える方がよいことがあります。

社外向け・社内向けのメール、それぞれに分けて確認しましょう。

社外向けにメールする場合

社外向けのメールで「下記の通り」を使う場合は会社・組織を代表して情報発信することになるため、改まったトーンで、かつ内容を簡潔にまとめることが大切です。

「下記の通り」の後には、記書きするのが原則。発信者名・連絡先・メールアドレスなどを明記し、質問がある場合は対応する旨も記載すると親切です。

社内向けにメールする場合

社内向けのメールで「下記の通り」を使う場合も、基本的には社外向けの要領と変わりません。

というのも対象範囲が広く、一定の公共性・節度・マナーが求められるためです。

身内に向けた内容とはいえ、ビジネスシーンにおける業務上の連絡であることに変わりはなく、失礼のない文面・表現を守る必要があります。

ただしパーティー・親睦会に関する連絡など、ブロークンに楽しむ趣旨の内容であれば多少崩しても構いません。

「大いに楽しみましょう!」くらいのトーンであれば、OKとされる場合が多いです。

「下記の通り」の組み合わせフレーズを紹介!

「下記の通り」と組み合わせて使うことの多いフレーズは、以下の4つです。

「下記の通り回答いたします」

「下記の通り回答いたします」は、挨拶文・序文などと区別して、回答部分の文章を新たに書き出す場合に使います。

使い方としては「以下、本文」とほぼ同じです。

「下記の通りご報告いたします」

「下記の通りご報告いたします」は、報告作業を文章媒体で行う場合に使うことが多いフレーズです。

まずはじめに書き出し・お礼といった短い文章を記述し、改めて本題として報告事項を切り出す場合に適しています。

「下記の通りご請求申し上げます」

「下記の通りご請求申し上げます」は、主に請求書の書き出しに付される一言です。

記書きの内容が料金請求である場合、先んじて請求に関するものだと明記することにより、趣旨を手短に伝えることができます。

「下記の通りご案内申し上げます」

「下記の通りご案内申し上げます」は、用件の詳細説明につなげるために使うフレーズです。

先述の通り、詳細の説明は記書きに基づいて行うのがセオリー。

ちなみに「ご案内申し上げます」とかしこまったトーンの表現であるため、外部に向けての公的な文書であり、記書きの文面も丁寧に整える必要があります。

「下記の通り」の類語・言い換え表現もチェック!

「下記の通り」の類語・言い換え表現として使われることが多いフレーズは、以下の3つです。

上記の通り

「上記の通り」は「下記の通り」とは反対に、既に記述された内容を指して「上に記した通り」と述べるフレーズです。

「以下の通り」とは異なり、記書きされない場合の方が一般的。「上述の通り」も同義です。

下記の件

「下記の件」は、メール文に限り使われる決まり文句。例えば「下記の件、承知しました」のような使い方をする場合が多いです。

というのもメールの返信機能を使った際、元の送り主の文章が自動で引用されることが多いため。

すなわち送り主のメール文に対し、自分の意見を述べるといった使い方が主なものです。

以上を踏まえ、「下記の件」はあくまで便宜的な言い回しであり、外部の相手に対しては避ける方が無難です。

左記の通り

「左記の通り」は主に表記の違いだけで、内容としては「上記の通り」と同義です。

日本における文書は縦書きが基本であり、上から下へ、かつ左から右方向に向かって進行します。

したがって先に記述した内容を指す場合、「上記」もしくは「左記」のいずれかです。同一段落の場合は、「左記」と表記する場合が多いと考えられます。

「下記の通り」の英語表現

最後に、「下記の通り」を英語表現した場合のフレーズを確認しましょう。

“as follows”(以下の通り)

“He said me as follows.”
(彼は以下のように述べた)

“as below”(下記の通り)

“What i’d like to know is as below.”
(私が知りたい内容は下記の通りです)

まとめ

「下記の通り」は主にビジネスシーンで使われるフレーズです。

「下記」の内容をコンパクトにまとめる必要があるほか、記書きで用件を見やすく記述するレイアウトのセンスも要求されます。

「下記の通り」は手軽に使える一方、少なからぬ責任も伴うフレーズです。正しい意味・使い方を理解し、適切に運用できるようにしましょう。

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