「匿って」の意味・使い方・組み合わせフレーズを紹介!動詞以外の用法もある?

動詞「匿う」の活用形の1つに「匿って」があります。

「匿って」の意味・使い方・組み合わせフレーズを紹介!動詞以外の用法もある?

「匿って」と単体で使われることは少ない一方、「匿っていた」「匿って欲しい」のような形で使われる機会はしばしばです。

動詞以外にも「匿っている」と表現すれば、形容詞としても使えます。

以上を踏まえ、当記事では多様な使い方のある語句「匿って」に焦点を絞り、意味・使い方・組み合わせフレーズなどを紹介します。ぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

「匿って」の意味を紹介!

「匿って」の意味を紹介

「匿って」は「匿う」の活用形です。原型を意識した上で意味の確認に進みましょう。

以下では「匿って」の読み方・意味・語源を紹介します。

「匿って」の読み方・意味

「匿って」は「かくまって」と発音します。語句の意味は、意図的に隠すこと。

偶然身の回りに紛れるのではなく、意思を持って自発的に関与・介入し、隠すニュアンスが含まれます。

ちなみに「匿って」を言葉の通りに解釈すると、相手に対して自分の身を匿うよう要請する意味。

「匿って欲しい」「匿ってください」を、もう少し乱暴に伝えようとする旨の表現と位置づけられます。

「匿って」の語源

「匿って」の語源にはいくつかの説がありますが、漢字「匿」の成り立ちに由来する説が有力です。

「匿」は匸(かくしがまえ)と若(じゃく)を組み合わせて誕生した語句。「匿」とは、人目に付かない場所で巫女が密かに祈る行為を一言で表したものと言われています。

ちなみに「匿」が中国の文化に由来するものか、日本独自の語句であるかについては明らかになっていません。

「匿って」の使い方をチェック!

「匿って」の意味を紹介

先述の通り、「匿って」は動詞「匿う」の活用形です。主として、相手に自分の身を匿うよう願い出る場合に使います。

ちなみに第三者に対して脈絡なく「匿って」と訴える場合はほとんどなく、前後関係を理解した上で運用する必要があります。

「匿って」と組み合わせて使うフレーズを紹介!

「匿って」と組み合わせて使うフレーズを紹介!

「匿って」を単独で使うケースは多くなく、むしろ組み合わせてフレーズとして使う場合が一般的です。

以下では「匿って」と組み合わせて使う機会の多いフレーズ3つをピックアップします。

匿っていた

「匿っていた」は「匿う」の過去形に当たる表現です。

匿った事実を明るみに出すニュアンスも含まれるのがポイント。意思を持って自分が関与した旨も認めることになります。

匿ってくれる人

「匿ってくれる人」は、自分の身を隠してくれる人という意味。

「くれる」「~してくれる」の形容表現には、自分に利益をもたらす意味合いが含まれます。

したがって「匿ってくれる人」は偶然隠したのではなく、「自分の意思に基づいて積極的に関与し秘匿してくれる人物」と考えられます。

匿ってもらう

「匿ってもらう」は、第三者を頼り秘匿してもらう意味合い。

補助動詞「~してもらう」を伴うため、自分に利益がもたらされるニュアンスが含まれます。

第三者に依拠する点において「匿ってくれる人」とよく似た表現です。

「匿って」の類語・言い換え表現は?

紹介した基礎知識を踏まえ、「匿って」の類語・言い換え表現を考えてみましょう。主なものは下記の4つです。

囲まって

「囲まって」はかこまうではなく、「かくまって」と発言します。

「匿って」と同義であるもののやや古めかしい表現であり、現在は「匿って」と表記する方が一般的です。

受身形の「囲まれる」とは異なり、あくまで主体的に匿うさまを表します。

隠して

「隠して」は「匿って」よりもやや平易な表現です。

「匿って」の場合は対象が人に限られる一方、「隠して」は人・物・アイデアなどあらゆるものに使えます。

例えば「隠していた作戦」は、「秘策」と同義。ビジネス・スポーツなど多くの場面で使われています。

保護して

「保護して」は避難先・退避先・シェルターのような意味合いで使われる表現です。

例えば遭難・行方不明など、所在や生命が危ぶまれる状態の対象を確保した状況で使います。

多くの場合は人が該当するものの、犬・猫のような小動物に使われる事例も少なくありません。

秘匿して

「秘匿して」は「隠して」とほぼ同義であるものの、より堅苦しい表現です。

日常会話で使われる機会はほぼなく、ビジネスや外交・インテリジェンスなどの場面で使われるのが一般的。

対象も機密事項である場合が多いため、内容に見合った表現が求められます。

「匿って」を使った例文3選!

「匿って」を使った例文3選

紹介した意味・使い方を踏まえ、「匿って」を文章の中に組み込んで運用してみましょう。

例文

「事情がありまして、恐縮ですが匿っていただくわけには参りませんでしょうか」
「いくら何でも話が急すぎるので、まずは警察に相談してください。私から110番しましょうか?」
「わかりました、自分で出向きます」

例文

家庭内暴力に耐えかね、親戚に匿ってもらうようお願いした。

例文

親戚の家で2日間匿ってもらったが、匿い続けることはできないそうだ。代わりに児童相談所にかけあってもらったので、状況は良くなるかもしれない。

「匿って」の英語表現

最後に、「匿って」の英語表現を紹介します。

・“Hide me.”
(匿ってください)

・“Please give shelter to me.”
(逃げ場をご提供願います)

まとめ

「匿って」は語句の性質上、ネガティブな状況が前提になる場合が少なくありません。

「匿って」を使う機会には遭遇しないのが望ましいですが、相談を受ける側に回る立場になる可能性もあります。

ぜひ当記事を参考に、「匿って」の正しい使い方をマスターしてください。

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