「申します」の意味と使い方を紹介!「申しますと・申し上げます」との違いも解説!

「申します」は「言います」の謙譲語です。ビジネスシーンでの使用が中心であり、失礼のないように使う必要があります。

使い方・組み合わせ方によっては誤用・失礼な意味になる場合もあり、正しい知識が欠かせません。

以上を踏まえ、当記事では「申します」の意味・使い方・注意点・組み合わせフレーズなどを紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

この記事の内容

「申します」の意味を紹介!

「申します」の意味を紹介!

「申します」は「言います」の謙譲語と先述しましたが、十分な説明とは言えません。

まずは「申します」の意味を詳しく解説します。

「申します」の意味は?

「申します」を分解すると、謙譲語「申す」の活用形+丁寧語「ます」の構成です。

「申す」は「言う」の謙譲語。ただし目上の相手に対して「申す」とだけ伝えるのは無礼に当たるため、丁寧の補助動詞「ます」を付け加えます。

「申します」は敬語として使える?

「申します」は正しい敬語表現であり、ビジネスシーンでも問題なく使えます。

文法上も謙譲語+丁寧語の連続敬語であり、二重敬語ではないため問題ありません。

「申します」と「申し上げます」の違いは?

「申します」と「申し上げます」は一見よく似たい増すが、ニュアンスが異なります。

「申します」は主に名乗る・身分を明かす場合に使う表現。一方、「申し上げます」は主に報告・申告の意味合いです。

「申します」の使い方を解説!

「申します」の使い方を解説!

紹介した意味を踏まえ、「申します」の具体的な使い方を解説します。詳細は以下の通りです。

「申します」を電話・会話で使う場合

ビジネスシーンにおける「申します」の多くは、電話・会話で使う場面です。

電話での「申します」は、主に身元を明かす意味。顔が見えない分、まず電話主が電話先に対して名乗り、身元を明かすのがマナーです。

訪問先の受付で身元を明かす場合も同様。アポイントメントに関する確認・手続きなどが必要な場合には、まず名乗って身元を明かします。

配属先・異動先・商談・面接などの自己紹介

「申します」には自己紹介の意味もあります。同じ会社でも配属先が変わったり、初めて顔を合わせたりといった場面は付きものです。

お互い身元はわかっていたとしても、初めて接触する相手に対しては自己紹介するのがマナーと考えられます。

商談・面接の場合は外部の相手との折衝であり、自己紹介は非常に大事です。名前だけでなく、役職・身元といった詳細も明らかにするようにしましょう。

「申します」をメール・文書で使う場合

「申します」をメール・文書上で使う場合も、基本的な考え方は同じです。

1つ異なる点を挙げると、不特定多数を対象とする場面があります。たとえばメールの一括送信や、会報・告知文などが代表的です。

メール・文書の場合もいきなり本題に入るのではなく、まずは発信主の身元を明かす方がスマートと考えられます。

「申します」の注意点をチェック!

「申します」にはいくつかの注意点があるため、誤用を防ぐためにもチェックしておきましょう。詳細は以下の通りです。

聞き返しの言葉「申しますと」はNG!

会話の中で相手の発言を聞き返す際に、「申しますと」のような返し方をしてはいけません。

誤用例としては「~と申しますと?」といったパターンが代表的です。

仮に「申しますと」と発言した場合は、相手が主体で自分に対してへりくだる意味を表すことになります。

目上の相手を敬う姿勢の前提が崩れてしまうため、くれぐれも避けましょう。

目上の相手に聞き返す場合は「おっしゃいますと」

目上の相手に聞き返す場合は「申しますと」ではなく、「おっしゃいますと」と発言しましょう。

「おっしゃいますと」は尊敬表現であり、目上の相手主体の敬語表現としても適切です。

「申します」を使った組み合わせフレーズを紹介!

基礎知識を踏まえ、「申します」を使った組み合わせフレーズを考えてみましょう。下記の2つをピックアップします。

「と申します」

「と申します」は、自己紹介の一言として一般的。自分の名前を告げた後、「と申します」と続ければ簡単な自己紹介のできあがりです。

多くの場合は自己紹介の後に用件や身元の詳細などを述べるため、導入文の意味合いもあります。

「申しますが」

「申しますが」は主に電話における自己紹介の一言です。

話の切り出しに使う用法以外に、通話の終わりに自ら名乗って相手の名乗りを促す用法もあります。

「申します」の類語・言い換え表現は?

「申します」の類語・言い換えとして代表的な表現は下記の3つです。以下で詳しく解説します。

「言います」

「言います」は「申します」の原型にあたる言い回しで、謙譲表現の必要がなく丁寧表現で構わない場合に使われます。

たとえばホテル・レストランの予約手続きのように、利用客の立場であればへりくだる必要がないため丁寧語で構いません。

「ございます」

「ございます」は「です」「ます」をより丁寧に表現した言葉です。

敬語分類上は丁寧語ですが、改まった印象を与えるのが特徴。主に電話応対の際に使われます。

「申し上げます」

「申し上げます」は先述したように、「申します」と似ているものの同義語ではありません。

主に目上の相手に対する報告の用法がメインであり、名乗る・自己紹介といった意味では使えない点を押さえておきましょう。

「申します」の例文3選!

紹介した知識を踏まえ、最後に「申します」を含む例文を3つピックアップします。

例文

「大阪支部から転属になりました、高橋と申します。よろしくお願いいたします」

例文

「16時に室田部長と約束しております、細川と申します。お取次ぎをお願いします」

例文

「日本商事でございます」
「亜細亜銀行の森田と申します、お世話になります。高井部長をお願いします」
「かしこまりました。しばらくお待ちくださいませ」

まとめ

「申します」の基本は身元を明かし、自己紹介すること。誤用の多くは上記の基本を理解していない事由によるものです。

「申します」を正しく理解し、適切なコミュニケーションに役立てましょう。

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