「お騒がせしました」の意味・使い方を紹介!ビジネスシーンで上司に使える?

お詫びの場面に使われる言葉には色々なものがありますよね。

「お騒がせしました」は代表的な詫び言葉の1つですが、柄方・使いどころを間違えると反発やトラブルを招く可能性があります。

当記事では「お騒がせしました」の正しい意味・適切な使い方・言い換え表現などについて詳しく解説します。ぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

「お騒がせしました」の意味・読み方を解説!

「お騒がせしました」の意味・読み方を解説!

「お騒がせしました」は「おさわがせしました」と読み、軽いお詫びの気持ちを表す言い回しです。

主な意味は自分のせいで周囲を騒がせてしまった・平静を破ってしまったといったもの。

一方で相手にかかった迷惑・損害などについては考慮しないとみなされるため、本心では反省していても誠意がないと判断される場合があります。

上記の理由から、「お騒がせ」は反省の言葉としては程度が軽く、深いお詫びが必要な場合には不向きです。

「お騒がせしました」の使い方を紹介!

「お騒がせしました」の使い方を紹介!

紹介した意味を踏まえ、「お騒がせしました」の具体的な使い方をチェックしましょう。詳細は以下の通りです。

謝る相手を気遣う場合に使う

先述したように、「お騒がせしました」は積極的には使えません。

自分の非を詫びる用途よりも、相手が詫びてきた場合に社交辞令に近い形で使いましょう。

たとえば買い物の精算時にレジ・システムの不具合が生じた場合、客に対して店員が謝るのは当然です。

一方で客の方も店側を責めるのではなく、自分の買い物をきっかけとして不具合が生じた点に触れ、「お騒がせしましたね」と述べるとスマート。

お詫びの意を示す相手に対し、自分も軽く謝る姿勢を見せる場合に使うのが現実的です。

ビジネスでは誠意のないお詫びとみなされるためNG

ビジネスシーンでは、「お騒がせしました」と発言するべきではありません。

相手に対する配慮・気遣いがないばかりか、生じた不利益・損失・損害などを無視した発言とみなされる可能性があります。

「ご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした」のような丁寧なお詫びの言葉に言い換えましょう。

なお、経済的・金銭的な損失が生じている場合は埋め合わせの提案も検討する方がスマートです。

「お騒がせしました」は上司に使える?注意点もチェック!

紹介した意味・使い方を踏まえ、「お騒がせしました」を上司に使ってよいか考えてみましょう。

上司・目上の相手に対しては基本的にNG

結論から述べると、伝える対象が上司のような身内であっても「お騒がせしました」と発言すべきではありません。

というのもお詫びの言葉としては不誠実なニュアンスが含まれるため、目上の相手に使うには相応しくない言葉だからです。

ビジネスシーンで「お騒がせしました」と発言できるのは、主に顧客・株主といった目上の立場にある人物に限られます。

「ご迷惑をおかけしました」など別の表現に言い換える

お詫びの気持ちを素直に伝える際には、「お騒がせしました」ではなく「ご迷惑をおかけしましたのように、相手の立場に寄り添った表現を選びましょう。

なお、厳密には「ご迷惑をおかけしました」でも十分とはいえません。

「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」のように、お詫びの一言を添えるとスマートな印象を与えられます。

「お騒がせしました」の類語・言い換え表現を紹介!

紹介した基礎知識を踏まえ、「お騒がせしました」の類語・言い換え表現を考えてみましょう。主なものは下記の4つです。

ご迷惑をおかけしました

「ご迷惑をおかけしました」は、簡単なお詫びの一言に適した表現。

謝罪するほどではないものの自分に非があり、軽く詫びる必要がある場合に相応しいフレーズです。

ご面倒をおかけしました

「ご面倒をおかけしました」は、軽いトーンの詫び言葉。

深い反省・お詫びは求められないまでも、相手に何らかの負担をかけてしまった場合に使うと効果的です。

お手数をおかけしました

「お手数をおかけしました」は、「ご面倒をおかけしました」とほぼ同じトーンで使える表現です。

深い反省を表す場面には不向きですが、主に客の立場で店員を慮るような場合に適しています。

お騒がせしてすみませんでした

「お騒がせしてすみませんでした」は、「お騒がせしました」の派生表現です。

お詫びの一言「すみませんでした」を添えているものの、やはりビジネスでは使えません。

「お騒がせ」自体がお詫びの言葉として軽薄な印象を与えるため、自分に非がある場合は使わないようにしましょう。

「お騒がせしました」に対する返答・返事は?

先述したように、「お騒がせしました」が適切に使われる場合もあります。

いわゆる気遣い・社交辞令の言葉として使われる状況を前提とし、「お騒がせしました」に対する返答・返事を考えましょう。

お気遣いいただきありがとうございます

「お騒がせしました」と声がけされた場合は、「お気遣いいただきありがとうございます」と受け答えするとスマートです。

「お騒がせしました」と発言する人物は本来非のない立場であるため、相手からの気遣いに応える一言が欠かせません。

とんでもないことです

本来非のない人物から「お騒がせしました」と声がけされた場合には、「とんでもないことです」と返す対応法もあります。

類似表現に「滅相もないことです」もありますが、やや堅苦しいため「とんでもないことです」を選ぶ方がスマートです。

ちなみに「とんでもありません・とんでもございません」は誤った表現なので避けましょう。

「お騒がせしました」の例文3選!

紹介した知識を元に、「お騒がせしました」を使った例文を3つピックアップします。

例文

「お客様、大変申し訳ありません。自動精算機に硬貨詰まりが生じておりまして…」
「あら、私のせいですね」
「とんでもないことです。こちらのメンテナンス不足が原因でございます」
「いえいえ、お騒がせしましたね」
「大変恐縮です。ついてはお手数ですが、手作業で精算させていただけますでしょうか」

例文

「お騒がせしましたね」
「とんでもないことです、お客様。備品の補充は私どもの役割ですので」
「ありがとう、丁寧ですね」
「お心遣い感謝いたします。またのご来店をお待ちしております」

例文

「課長、この度はお騒がせしました」
「いやいや、それじゃ反省しているようには見えないよ!」
「な、なぜでしょうか?」
「『騒がせる』というだけだと、まるで茶番みたいな響きがあるでしょ。相手に迷惑をかけてしまった点を詫びないとね」
「大変失礼しました!ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした」
「よろしい。これが外部の相手でなくてよかったよ」

「お騒がせしました」の英語表現

最後に「お騒がせしました」の英語表現を2つピックアップします。

“I’m sorry for upsetting you.”
(お騒がせしてすみません)

“Sorry for the trouble.“
(面倒をおかけしてすみません)

まとめ

「お騒がせしました」は、ビジネスシーンには相応しくない詫び言葉です。

ほとんどの場合はプライベートで、しかも実際のところは自分に落ち度のない状況でなければ使えません。

基本的には社交辞令に近い形で使う言葉だと理解するのがおすすめです。

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