就職活動の採用面接・内定承諾といった場面で使うフレーズの1つに、「貴社規定に従います」があります。
「貴社規定に従います」の要諦は、会社のルールに従うというもの。ただし似た表現も多く、正しく運用するにはある程度の知識が欠かせません。
当記事では「貴社規定に従います」の意味・使い方・言い換え表現などについて解説します。ぜひご一読ください。
「貴社規定に従います」の意味を解説!
はじめに「貴社規定に従います」とはどんな意味であるかを解説します。詳細は以下の通りです。
「貴社規定に従います」の読み方・意味
「貴社規定に従います」は、「きしゃきていにしたがいます」と発音します。
「貴社規定に従います」とは、簡単にいえば「あなたの会社の決まりに従います」といった意味合い。
従業員として働く前提で、企業が定めるルールを遵守する意思表示です。
規定・規程の違いは?
「規定」とよく似た語句に「規程」があります。
「規定」とは、物事・事象を一定の形に定めたもの。一方、「規程」とは組織内で運用する規則全体を指す語句です。
どちらもルールという点では共通であるものの、イコールの関係ではありません。
履歴書に記載する文言としては「規定」を適用するのが一般的です。
「貴社規定に従います」の使い方を紹介!
紹介した意味を踏まえ、「貴社規定に従います」の基本的な使い方についてもチェックしましょう。詳細は以下の通りです。
採用試験の履歴書・面接
「貴社規定に従います」の代表的な使い方としては、採用試験の履歴書・面接における希望の問答などがあります。
たとえば新卒採用に応募する際、一次試験として履歴書による書類選考を課している企業は少なくありません。
書類選考を通過して面接まで進んだ場合、面接官から希望職種についての質問が行われるのもごく一般的です。
「貴社規定に従います」の注意点
「貴社規定に従います」にはいくつかの注意点もあります。
採用試験の際、無条件に「貴社規定に従います」と回答すると会社の意向が優先される可能性が高いです。
譲れない希望・意思がある場合は、遠慮せず理由とともに説明しましょう。
特に面接においては思考力を試されている場合もあり、「貴社規定に従います」がベストの答えとは限りません。
たとえば会社の指示・命令に対してどのように対応するか・機転の利いた切り返しを行えるかといった点に注目している場合があります。
官公庁・公務員の場合も「貴社規定に従います」でいい?
官公庁・公務員試験を前提とする場合、「貴社規定に従います」の表現は適切ではありません。
というのも、官公庁・行政は企業・会社ではないためです。
官公庁・公務員試験で同様のニュアンスを伝える場合は、貴社ではなく「貴庁・貴院・貴委員会」などに置き換えましょう。
「貴社規定に従います」の類似・言いかえ表現は?
「貴社規定に従います」の類似・言いかえ表現としては、以下の2つが挙げられます。
御社の規定に準じます
御社の規定に則ります
「御社・貴社」の違いはあるものの、いずれも「貴社規定に従います」との大きな違いはありません。
対面の場合は「貴社」ではなく「御社」を使うのがマナー。ただし敬意を示す意思は伝わるため、実際にはさほど問題視されません。
「貴社規定に従います」の例文2選!
紹介した知識を踏まえ、「貴社規定に従います」を文章の中に組み込んでみましょう。例文を2つピックアップします。
例文
「当社では月に1度、土曜日にも出勤する必要があります。運用が特殊ですが、構いませんか?」
「はい、異存ございません。貴社規定に従います」
例文
「人事の職種をご希望とのことですが、希望通りにいかない場合もあります。会社の意向が優先されますが、それでもよろしいですか?」
「はい、貴社の社員として働くことを第一目標にしておりますので、貴社規定に従います」
「貴社規定に従います」の英語表現
最後に、「貴社規定に従います」の英語表現を紹介します。
“I will follow the provisions of your company.”
(貴社条項に従います)
“I will follow regulations for your company.”
(貴社規定に従います)
まとめ
「貴社規定に従います」は就職活動における必須表現の1つです。
面接よりは履歴書・職務経歴書といった書類選考で使う場合が多く、意思表示に欠かせません。
当記事を参考に、「貴社規定に従います」を正しくお使いください。