時代を象徴する人物・時の人は、しばしば「時代の寵児」と評されますよね。
流行・トレンドなどとは区別して、人物そのものを評するのがポイント。何を成し遂げたか・どのような点で評価されているのかといった点も理解する必要があります。
当記事では「時代の寵児」の意味・使い方・具体例などを詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
「時代の寵児」の意味・読み方を紹介!
はじめに「時代の寵児」の意味・読み方を紹介します。
「寵児」は初見だと読みづらい場合があるため、読み方もチェックしましょう。
「寵児」の読み方・意味は?
「寵児」は「ちょうじ」と読みます。「寵」とはめぐむ・いつくしむ・かわいがる意味を表す語句で、「寵児」は「特別に愛される子ども」といった意味合い。
ちなみに「寵愛・寵臣」といった熟語もあるため、いずれかの語句を知っていれば類推も可能です。
「時代の寵児」とは時の人・時代の申し子
「寵児」とは「特別に愛される子ども」であると先述しました。
一方、「時代の寵児」は一種の比喩表現であり、「時の人・時代の申し子」といった意味を表します。
具体的には時代で最も輝いている・もてはやされている人物であり、時代を象徴するような立場の者が該当します。
「時代の寵児」の使い方を解説!
「時代の寵児」は、傑出した人物を評する際に使うのが一般的です。
基本的には過去に活躍した人物ではなく、存命中の人物が前提。
状況としてリアルタイムで活躍している必要があり、時代の流れを生み出すような影響力も欠かせません。
「時代の寵児」の具体例は?
紹介した基礎知識を踏まえ、「時代の寵児」の具体例を考えてみましょう。代表的な例としてひろゆき・大谷翔平の2名をピックアップします。
ひろゆき
ひろゆき(本名:西村博之)は、日本のネット文化を語る上で欠かせない存在です。
匿名で投稿できる電子掲示板サイト「2ch」を立ち上げ、一般ユーザーが自由に発言・情報交換できる媒体を提供しました。
いわゆる「なんJ」の浸透にもひと役買っており、元々オタク・サブカルチャー関連の話題が中心だったネット掲示板を表舞台に押し上げた功績があります。
現在は実業家・インフルエンサー・Youtuberとして活躍中。鋭い切り口と考察・発言には定評があり、政治・経済にも影響力があります。
大谷翔平
大谷翔平は、言わずと知れた投打二刀流の日本人メジャーリーガーです。
メジャーリーグに「大谷ルール」導入をもたらした革命児であり、DH制の在り方に大きな影響を与えました。
2023年開催のWBCには日本代表チーム「侍JAPAN」の看板選手として出場。投打二刀流を有言実行し優勝に大きく貢献、大会MVPを獲得しています。
WBC終了後はエンゼルスで活躍中です。
「時代の寵児」の類語・言い換え表現をチェック!
「時代の寵児」にはいくつかの類語・言い換え表現があります。代表的なフレーズは以下の4つです。
時代の申し子
「時代の申し子」は「時代の寵児」とほぼ同じ意味を表します。
「申し子」とは元々「神からの子ども」といった意味合いですが、転じて「並外れた才能を持った子ども・特に優れた子ども」として扱われる場合が多いです。
「時代の」と前置きすれば、時代の中でも抜きんでて優れた子どもである旨を表します。
風雲児
「風雲児」とは、時流を左右するほどの影響力を持った人物です。
「時代の寵児」の類語である一方、「時代の」と前置きせずに意味を伝えられる点で異なります。
トレンドセッター
「トレンドセッター」とは、流行を生み出す人物です。
時代・流行を生み出す点において、大きな影響力を持っていると考えられます。
一方でトレンドセッターが全て「時代の寵児」と呼ばれているわけではなく、必ずしも同義語とは言えません。
時の人
「時の人」とは、時代を象徴するような人物です。
時めいている人・旬の人とも表され、「時代の申し子」と同じ意味で使われます。
主にメディア・報道関係で使われる表現です。
「時代の寵児」の例文2選!
紹介した内容を踏まえ、「時代の寵児」を実際の文章に組み込んでみましょう。例文を2つ紹介します。
例文
「イチローは時代の寵児だね」
「イチローは間違いなく一時代を築いたけど、既に引退してるからちょっと違うよ」
「えっ、そうなの?」
「スポーツなら、現役選手を挙げないと。今なら大谷翔平や村上宗隆あたりだね」
例文
「さすがだね。君こそ時代の寵児だ」
「誉めてるつもりかもしれないけど、嫌味みたいだよ!」
「天才っていいたかったんだけどなぁ」
「それを言うなら麒麟児だ。でも、どっちも大げさだよ…」
「時代の寵児」の英語表現
最後に、「時代の寵児」の英語表現を紹介します。
“favourite of the times”
“She is a favourite of the times.”
(彼女は時代の寵児だ)
“heroine”“hero”
“He is a hero of the day.”
(彼は時代の寵児だ)
まとめ
「時代の寵児」と評すべき人物は限られています。
同じ人物でも時期によっては適切でない場合があり、安易に使える言葉ではありません。
「時代の寵児」の正しい意味・使い方を理解し、適切に運用しましょう。