「行ってください」の意味・使い方を解説!失礼に当たるって本当?丁寧な敬語表現も紹介

移動・行動を促す言い回しのひとつに「行ってください」があります。

敬語分類上は丁寧語であり目上の相手に使える一方で、状況によっては失礼に当たる場合も。トラブルを避けるためにも、正しい知識が欠かせません。

以上を踏まえ、当記事では「行ってください」の正しい意味・使い方・より丁寧な敬語表現などを紹介します。ぜひ最後までお読みください。

この記事の内容

「行ってください」の意味・使い方を紹介!

「行ってください」の意味・使い方を紹介!

そもそも「行ってください」とはどのような意味なのか、どのように使うのかを解説します。詳細は以下の通りです。

「行ってください」の意味

「行ってください」とは、目上の相手に移動・行動を促す一言。今いる場所から離れ、動き出すよう働きかける意味を表します。

「行ってください」を分解すると、動詞「行く」+丁寧の補助動詞「ください」の組み合わせ。ちなみに「行ってください」の表現は依頼形です。

「行ってください」の使い方

「行ってください」は、主として目上の相手に移動・行動するよう促す場合に使います。移動を促したり、アクションを起こすよう働きかける場合が代表的です。

注意点としては表現の性質上、指示・命令のニュアンスもあります。

たとえば指揮を執る人物が指示出しするための使い方もあり、必ずしも目上の対象に限られるわけではありません。

「行ってみてください」で提案の意味

「行ってください」の派生形として、「行ってみてください」もしばしば使われる表現です。

「行ってみてください」は「行ってください」よりもやや軽いトーンであるのが特徴。

試しに行ってみる・ちょっと立ち寄ってみるといった、軽い気持ちで行くよう勧める意味があります。

「行ってください」は敬語なのに失礼?

先述の通り、「行ってください」は丁寧の敬語表現であるものの、目上の相手に使う場合は要注意です。

というのも、指示・命令のニュアンスを含むため。補助動詞「ください」は依頼形として使える一方、トップダウンの性質があります。

特にお客様・上司といった目上の相手に使うのは望ましくなく、相手の立場を軽視しているとみなされるリスクも。

別の理由としては、余所にいけ・立ち去れといった突き放すニュアンスのメッセージだと解釈される可能性もあります。

以上を踏まえ、より丁寧な表現に言い換えましょう。

「行ってください・行ってみてください」より丁寧な敬語表現は?

「行ってください・行ってみてください」より丁寧な敬語表現は?

「行ってください・行ってみてください」には指示・命令のニュアンスがあり、必ずしも目上の相手に対して相応しい表現とはいえません。

より丁寧な敬語表現をピックアップしますので、参考にお役立てください。

「ぜひ行ってみてください」の丁寧な表現

「ぜひ行ってみてください」の代わりに、「ぜひお訪ねください」と伝える表現方法もあります。

対象が場所・ロケーションである場合、「行く」の動作は訪ねる・訪問する行為とイコールです。

上記を踏まえ「ぜひお訪ねください」と言い換えると、この場を離れるよう促すニュアンスも和らぎます。

「お店に行ってみてください」の丁寧な表現

行き先として店が前提である場合は、「お店に行ってみてください」の代わりに「お店に足をお運びください」と言い換えても構いません。

やや回りくどい言い方ではあるものの「行ってみてください」と比べて当たりが柔らかく、品の良い印象を与えられます。

「機会があれば行ってみてください」の丁寧な表現

「機会があれば行ってみてください」についても、丁寧に言い換える場合は「足を運ぶ」のフレーズが妥当です。

「機会があればぜひ足をお運びください」もしくは「機会があればぜひお訪ねください」のように言い換えましょう。

「病院に行ってください」の丁寧な表現

「病院に行ってください」は言い回しとしてストレートであり、状況によっては冷たい印象を与える表現です。

「病院での受診をおすすめします」「病院にご相談ください」
といった婉曲表現に切り替えれば、突き放したような印象がありません。

「先に行ってください」の丁寧な表現

「先に行ってください」も敬語表現ではあるものの、やや乱暴に聞こえる可能性のある言い回しです。

「お先にどうぞ」のようにシンプルでも十分な敬意を示せる表現があるので、慣用表現も取り入れて柔軟に対応しましょう。

「取りに行ってください」の丁寧な表現

「取りに行ってください」は、実質的に指示・命令の表現。目上の相手に使うと失礼に当たります。

「取りに行っていただけますか」「取りに行くようお願いします」のように言い換えるとスマート。

特に外部の相手に対して声がけする場合は、「お手数ですが」「恐縮ですが」といったクッション言葉を挟む方が好印象です。

「代わりに行ってください」の丁寧な表現

「代わりに行ってください」を言い換える場合も、「取りに行ってください」の言い換えと同様に対応できます。

「代わりに行っていただけますか」「代わりに行くようお願いします」のように言い換えましょう。

「行く」の表現を省略して、「代行していただいてもよろしいですか」のように表現するアプローチもあります。

「行ってください」の例文3選!

紹介した知識を踏まえ、「行ってください」を実際の文章に組み込んでみましょう。例文を3つピックアップします。

例文

約束の時間に遅れないように行ってください。

例文

「昨日から、どうも咳が止まらないんですよ」
「遠慮なさらず、病院に行ってください」
「ありがとうございます。そうします」

例文

「先輩、会議が始まりますよ」
「配布予定の資料に重大なミスが見つかりました。先に行ってください」

「おこなう」意味の場合は「おこなってください」の表記に

「行ってください」には「いってください」のほかに、「おこなってください」の読み方もあります。

文字媒体上で「おこなう」意味として使う場合は、誤読・誤解を避けるため「おこなってください」の表記にすると無難です。

平仮名表記で間延びして見えるのを避けたい場合は、文脈に合わせて「実施してください」「実行してください」のように言い換えましょう。

まとめ

「行ってください」は、時として相手に失礼な印象を与える場合があります。

一方で例文に示したように、話の流れや使い方次第では不快感を与えずに済む場合もあり、適切な状況判断が必要です。

当記事で紹介した内容を参考に、「行ってください」を正しく活用しましょう。

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