「ご理解のほど」の意味・使い方を解説!「ご理解の程」との違いは?英語表現も紹介

他者にお願い・根回しなどを行う際、「ご理解のほど」と声がけしますよね。

「ご理解の程」との表記上の違いや、目上の相手に使える組み合わせフレーズを把握したいとお考えの方は少なくありません。

以上を踏まえ、当記事では「ご理解のほど」の意味・使い方などを詳しく紹介します。

この記事の内容

「ご理解のほど」の意味を紹介!

「ご理解のほど」の意味を紹介!

「ご理解のほど」は、目上の相手に対して理解を求めるための敬語表現です。

同じ敬語表現でも「ご理解いただきたく」「ご理解くださいますよう」といった言い回しと比べて尺が短く、くどさの少ない印象を与えます。

用途は主にお願い・根回しであり、申請・要請・告知などの場面が代表的です。

「ご理解の程」の表記はNG?

「ご理解の程」の表記はNG?

「ご理解のほど」の代わりに「ご理解の程」と表記してもNGではありません。

というのも表記上の明確な定めはなく、誰かに失礼を働くわけではないためです。

一般的には「ほど」の方が浸透しており、平仮名表記である分柔らかい印象を与えます。

一方、「程」はかしこまった印象を与えるため、厳粛な内容の告知・ビジネスシーンでのやり取りなどに適しています。

「ご理解のほど」の使い方を解説!

紹介した意味に基づき、「ご理解のほど」の具体的な使い方をチェックしましょう。

詳細は以下の通りです。

お願い・根回しの使い方

「ご理解のほど」の主な用途は、目上の相手に対するお願い・根回しです。

いわゆる申請・要請の目的であれば、「ご了承願います」のような言い回しが一般的。

一方「ご理解のほど」は相手の理解を求める表現であるため、根回し・事情説明のニュアンスを強く含みます。

目上の相手にはクッション言葉を活用

「ご理解のほど」を使う場面の多くは、目上の相手にお願い・根回しするケースです。

目上の相手に対して発言する場合、当たりを和らげるためのクッション言葉を前置きするとスマート。

主なクッション言葉の例は以下の通りです。

・何卒
・恐れ入りますが
・大変恐縮でございますが

「ご理解のほど」の組み合わせフレーズをチェック!

紹介した意味・使い方に基づき、「ご理解のほど」の組み合わせフレーズをチェックしましょう。

主なフレーズは以下の3つです。

ご理解のほどよろしくお願いいたします

「ご理解のほどよろしくお願いいたします」は、「ご理解のほど」との組み合わせによるスタンダードな言い回し。

後述する「よろしくお願い申し上げます」よりも堅苦しさが少なく、ほどよく丁寧な印象を与えます。

特に反発が予想されないような内容の告知文に適した表現です。

ご理解のほどよろしくお願いします

「ご理解のほどよろしくお願いします」は、「ご理解のほどよろしくお願いいたします」の略式表現。

「お願いいたします」よりも簡易な表現であり、特に高い敬意を表す必要がない場面に適しています。

部署内のやり取り・先輩に対するお願いといった、距離の近い相手を前提とする場面で使いましょう。

ご理解のほどよろしくお願い申し上げます

「ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」は、外部の相手に向けてお願い・根回しする場合に適した言い回しです。

尊敬語+謙譲語+丁寧語による連続敬語であり、非常に高い敬意を表します。

一方で、社内向けの一般的な手続き・告知としてはやや堅苦しい印象も。

内容・用件に応じて別の表現に言い換えるようにしましょう。

「ご理解のほど」の類語・言い換え表現を紹介!

「ご理解のほど」の代表的な類語・言い換え表現は以下の5つです。

各表現について詳しく解説します。

ご理解いただきたく

「ご理解いただきたく」は、目上の相手に対して「理解してもらいたい」と願い出る謙譲表現です。

「ご理解のほど」が目上の相手を主体とする尊敬表現であるのに対し、「ご~いただく」の用法は自分を主体とした謙譲語に分類されます。

ご理解いただけますと幸いです

「ご理解いただけますと幸いです」は、自分を主体とする謙譲表現。

「理解してもらえるとありがたい」の趣旨をへりくだって述べる言い回しであり、表現としても比較的シンプルです。

注意点として「幸いです・嬉しいです」のような感情表現は、正式な手続きや外部向けの文章に適していません。

社内での飲み会のお誘い・サークル内の手続きなど、あくまで身内でのやり取りに留めましょう。

ご了承のほど

「ご了承のほど」は、目上の人物からの了承・承諾を得るための言い回し。

「ご理解のほど」と比べて手続きを前提とするニュアンスが強く、ビジネスでの用途に適しています。

「ご了承のほどよろしくお願いします」のようにつなげる組み合わせが一般的です。

ご了承ください

「ご了承ください」は、目上の相手に対して了承を促す言い回し。

「ご了承のほど」と比べて直接相手に働きかけるニュアンスがあり、押しの強い印象を与えます。

注意点として補助動詞「ください」には指示・命令の意味合いもあるため、反発を招く可能性も。

「ご了承くださいますようお願いいたします」のように、お願いの一言を付け加えるとスマートです。

ご了承願います

「ご了承願います」は「ご了承ください」よりもソフトな言い回し。

「ご了承をお願いします」と同義であるものの、文字数が少なく軽い印象を与えます。

特に反発が予想されないような内容の告知・根回しに適した表現です。

「ご理解のほど」の例文2選!

紹介した基礎知識に基づき、「ご理解のほど」を文章に組み込んでみましょう。

例文を2つピックアップします。

例文

研修のため、3/13(水)~3/14(木)の間臨時休業させていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解のほどお願いいたします。

例文

有給を取得させていただきたく、ご理解のほどお願いいたします。

「ご理解のほど」の英語表現

最後に「ご理解のほど」の英語表現を紹介しますので、参考にお役立てください。

・“We appreciate your understanding.”
(ご理解のほどよろしくお願いいたします)

・“We kindly ask for your understanding.”
(ご理解くださいますようお願いいたします)

まとめ

「ご理解のほど」は、主に折衝・交渉を前提とする表現です。

使い方次第で相手に好印象を与えつつ、自分の意思・主張を有利に運べます。

ぜひ当記事の内容を参考に、「ご理解のほど」を上手に活用しましょう。

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