言うまでもなく、会社の電話は会社の業務のためにあるものですから、私用電話は慎まなければなりません。
ただし、友人や知人であっても、話の内容は会社の業務に関わることであるかもしれません。
ここでは、家族や知人などから電話がかかって来た場合のスマートな対処方法と、別の社員にかかって来た私用と思われる電話の取り次ぎ方について考えます。
早めに切り上げるか掛け直す
自分にかかって来た私用電話の場合、相手が家族であれば、先に携帯電話にかけたもののつながらなかった、もしくは、携帯電話を持ち込めない職場のため、急用を伝えるために止むを得ずかけて来たというケースがあるかもしれません。
基本的に私用電話は少し話す声のボリュームを下げましょう。まるで取引先と話しているかのように過度に丁寧に話す必要はありませんが、いつものように砕けた話し方をしてもいけません。
オフィスでは、来客の対応をしていたり、電話中の他の社員がいるかもしれませんから、その人たちの迷惑にならないように注意が必要です。
「うん、わかったよ!」といつもの話し言葉ではなく、「分かりました。」「了解しました。」など、オフィスの空気に合った言葉を使いましょう。話は早めに切り上げます。
友人などの場合はどうでしょうか?仕事に関わる案件が含まれていれば、完全なプライベートとは言えないかもしれません。
ビジネスは人と人との繋がり合いで生まれています。わざわざ会社にかけて来た電話ですから、仕事の話かもしれません。
途中、世間話や昔話が入る場合がありますが、それは早めに切り上げ「それで、今日はどうしたんですか?」とか「何か困ったことでも?弊社でお役に立てることであれば。」と気軽に尋ねてみるなら、かけて来た目的を早めに知ることができるでしょう。
内容が完全にプライベートな内容と分かったら、「ごめんなさい、今少々立て込んでいるので、後で連絡してもいいですか?」と言って掛け直しましょう。
この言い方が難しいようであれば、「よかったら、後で携帯から連絡してもいいですか?」とだけ言うなら、話は聞きたいけど、今は私用電話に少し気まずい思いをしていることを、相手に察してもらえるでしょう。
私用電話を取り次ぐ時
自分以外の社員に、私用電話がかかって来たときにはどのように取り次いだら良いでしょうか。
社員の家族からの電話であれば、自分の席から「○○さん!奥様からお電話です!」と伝えるのはNGです。
取引先からのいつもの電話はそれで構いませんが、家族からの電話の場合は、離席し、その社員のところまで行って小さな声で伝えましょう。
家族からの電話が悪いわけではありませんが、そのちょっとした心遣いに感謝されるはずです。
電話が飲食店やその店員からの電話である場合はどうしますか?その場合、社用で利用するもしくは利用した場所かもしれないので、基本的に担当者へ取り次ぎます。
家族の場合と同じように、自席からではなく担当者の近くに出向いて、電話を取り次ぎましょう。
その場合は、わざわざ「スナック○○の○○さんからお電話です。」と言う必要はありません。「○○という女性の方からですが、どうしましょうか?」と代わるか代わらないかも含めて確認します。
担当者が苗字や名前だけではピンと来ていないようであれば、「飲食店の方のようです。」と伝えることができます。
そこまで気を遣わなくても良い場合もありますが、気を遣って欲しい場合に備えたほうが無難です。
コレクトコールの場合
コレクトコールとは、着信側が通話料を負担するサービスです。
海外などからかかる場合があります。この場合、業務の内容である可能性が高いので基本的には受けますが、それぞれの会社の規定を確認しておきましょう。
まとめ
一言に私用電話と言っても、私用かどうかを判断するのは電話に出た本人です。
自分に取り次がれた場合は、早めに切り上げ掛け直し、別の社員にかかって来た場合は、私用かどうかが分からなくても、取り次ぐ時は気遣いを表しましょう。