「地頭がいい」ってどんな意味?博学とはどう違う?芸能人のエピソード付きで解説!

博学や知識豊富などと区別して、「地頭がいい」という形容表現があります。社会生活においてはマニュアルやルールを記憶し、決まった通りに実演・再現できる人が優秀だとされがちですよね。

一方でマニュアルやルールになくとも、独創的な手法やアプローチで課題をクリアする人も。「地頭がいい」とは、後者の対応ができるタイプを指します。

「地頭がいい」とはどのような意味で、どんな風に使うべきなのか。ニュアンスの解説や芸能人の例を挙げながら、詳しく紹介します。

この記事の内容

「地頭がいい」ってどんな意味?

「地頭がいい」とは、「生まれもった頭脳が明晰である」という意味。すなわち知識を詰め込んで仕上がったものではなく、そもそも備わっている「知性」が高いということです。

いわゆるペーパーテストにおける点数評価の場合、蓄えてきた知識と記憶力によって結果が決まるケースが多いもの。一方地頭の良し悪しは、知識や記憶力の範疇を超えた「知性」が問われます。

以上を踏まえ、「地頭がいい」とは「生まれ持った知性が高い」と同義と考えれば理解しやすいでしょう。

地頭がいい人の特徴は?

生まれ持って知性の高い人物は、いわゆる「地頭がいい人」と評されます。地頭のいい人には共通の特徴や傾向が見られることにお気づきでしょうか。

地頭がいい人の特徴について、代表的なものをチェックしてみましょう。

理解力が高い

地頭のいい人は物事を理解する力が優れています。例えば一般的な読解力・解析力を持った人が10秒で理解できる内容を、3秒や5秒といったスピードで読み取るのです。

ちなみに理解力の高さは、「未知のものを理解する力の高さ」と言い換えることもできます。記憶力・暗記力の高さとは区別して考えるべきでしょう。  

洞察力がある

理解力の高さと関連して、洞察力があるのも地頭のいい人の特徴。物事を深く見つめ、本質を素早く見抜けるからこそ正しい理解に至るのです。

反対に見当外れな発言や意見が目立つ人には、洞察力が欠落している場合がほとんど。洞察力には、地頭の良さと深い関係があると考えられます。

頭の回転が速い

理解力や洞察力を運用するには、素早く連想したり判断したりといった頭脳面のアクションにつなげる必要がありますよね。頭脳面のアクションを行うスピードが優れている様を、頭の回転が速いと表現します。

頭の回転が速い人はピンチやイレギュラーに強いので、作戦や戦略を任されたり、リーダーに抜擢されたりすることが多いでしょう。

発想が豊か

地頭がいい人は想像力と創造性に富み、発想が豊かです。既存の概念に捉われず、ゼロベースから新しいものを生み出す力があります。

地頭のいい人ほど基礎知識を活かした応用力が高く、場合によっては発見や発明をもたらずことも珍しくありません。

コミュニケーション能力が高い

地頭のいい人はコミュニケーション能力に長けているもの。単純なやり取りの中にもユーモアを採り入れたり、興味深い話題提供を行ったりといった工夫が見られます。

というのも、「コミュニケーションを通して何を得るか・実現するか」というゴールの設定をいち早く行えるから。

たとえ仕事や用事に関係のない会話であっても、どのように場を盛り上げるか、もしくはどうやって相手を楽しませるかといった気配りができるのです。

ビジネスに役立つ「地頭のいい人」の特徴は?

先述した特徴を踏まえると、「地頭のいい人」がビジネスでも重宝されるのは自ずと想像できますよね。

次は具体的に、「地頭のいい人」がビジネスシーンにおいてどのような面で役立つのかを解説します。

情報収集力

地頭の良さを支える理解力・洞察力・コミュニケーション能力は、総合的な「情報収集力」につながります。1つの事象に触れた際、地頭のいい人は常人の何倍もの情報を収集できるのです。

基礎知識に加えて、付帯状況・前後関係や第三者からの情報などをミックスし、単一の情報を知的財産に昇華させる場合もあります。

速さ・処理能力

地頭のいい人は頭の回転が速いため、仕事や作業をこなすスピードが優れています。1つのタスクに取り組んでいる最中も次のタスクの手順や段取りを考えているので、途切れることなくスムーズに業務を遂行可能です。

本人とすればシングルタスクで進行しているつもりでも、傍から見ればあたかもマルチタスクをこなしているように見えるでしょう。

本質を見抜く力

優れた洞察力は、物事の本質を見抜く力として役立ちます。仕事をする以上、時間や労力に見合う成果が必要。すなわち議論の核心や問題の原因を見抜き、ピンポイントで突く力が求められるのです。

本質を見抜く力は人員配置やリソースの配分といった、経営判断などの采配においても当てはまります。一度のアクションで最大限の成果を挙げるためには、本質を見抜く力が必要といえます。

一般化・体系化する力

ビジネスにおいて、特定の事象に関する規則や共通項を見出し、わかりやすく簡略化する行為は大事ですよね。ルールやマニュアルを作る上でも非常に役立ちます。

物事の秩序を見出し、一般化・体系化していく力はリーダーやマネージャーに必須のスキル。商品企画やデザイニングの上でも大いに役立つでしょう。

柔軟性

地頭が良く発想が豊かな人は、柔軟性も高いもの。慣例や慣行を打破し、新しく創造的なアイデアを生み出します。

発見や発明といった大きなものでなくとも、例えば議論の中で斬新な意見を披露する場合も。凝り固まらず、広い視点で思考することが柔軟性につながっているのです。

コミュニケーション力

地頭のいい人はコミュニケーション力も秀逸です。単に話が上手いというだけでなく、相手の持ち味やモチベーションを引き出すことができます。

コミュニケーションが良好な場合、チームワークによって個々人の能力以上の成果を挙げられることもしばしば。地頭のいい人が組織のコミュニケーションを担うことで、チームワークが活性化する作用もあるのです。

地頭がいい芸能人をピックアップ!

最後に、地頭がいい人気芸能人を5名紹介します。TVメディアを中心に活動する中で「地頭がいい」といわれる理由にご注目ください。

カズレーサー

男女お笑いコンビ「メイプル超合金」のボケ担当、カズレーサー。同志社大学卒業時には銀行から内定を得ていたものの、芸人の道に進んでいます。

クイズ番組で披露される膨大な知識量と発想力で、業界きってのインテリ芸人のポジションを獲得。元々の基礎学力に加えて文化・芸術に対する造詣が深く、それを上回るほどのサブカルチャー愛が芸人としての下地になっているのは間違いないでしょう。

自身のYoutubeチャンネル「カズレーザーの50点塾」は、登録者約12.4万人という人気コンテンツです。

上田晋也

お笑いコンビ「くりーむしちゅー」のツッコミ担当、上田晋也はコンビ漫才師として下積みを重ねてきました。活動開始時のコンビ名は「海砂利水魚」で、数々のコント出演をこなすも反響は今ひとつ。

転機となったのはいとうせいこうとの出会いで、バラエティー番組への適応力を見出されました。即興性の高い、バラエティータレントとしての才能が評価されたのです。

現在は司会進行役を多く務め、ほど良く笑いを取りつつ進行できる万能MCとして定着。共演者の特徴を捉えて素早くいじる芸風には、ベテランとなった今もますます磨きがかかっています。

バカリズム

お笑い芸人バカリズムといえば、何といってもお笑い特番「IPPON GP」で見せる圧倒的な即興性が有名です。

短時間で、水準以上のクオリティを備えたネタをコンスタントに量産できる才能は業界トップクラス。過去大会開催24回のうち、優勝回数は最多の5回と頭1つ抜けています。

近年では脚本家としても頭角を表し、いよいよ地頭の良さが認められてきたといえるでしょう。

ファーストサマーウイカ

現在ブレイク中の女性タレント、ファーストサマーウイカのルーツは音楽と演劇にあります。しかしブレイクのきっかけはバラエティー番組での1コーナーでした。

華やかなルックスとはミスマッチな毒舌、豊富な引き出し、そして大阪出身ならではのユーモアあふれる話術により、視聴者の心をわしづかみにしたのです。

地頭の良さとバラエティー対応力は、新生タレントとしての自らの道を開拓しました。異色のお笑い芸人、野生爆弾くっきーに弟子入りを認められたエピソードもユニークですね。

マツコ・デラックス

今や日本一著名な女装タレント、マツコ・デラックスは元々コラムニストでした。ビジュアル面の圧倒的なインパクトに加え、歯に衣着せぬ物言いと的確なコメントにより、瞬く間にTV業界を代表する人気者へと成長。

本人は「無趣味」と語るものの、あらゆる分野の話題に対応できる豊富な引き出しは、優れた理解力と情報収集力の賜物。

様々な分野のエキスパートが登場する「マツコの知らない世界」で垣間見える、卓越したコミュニケーション力とアドリブ対応は必見です。

まとめ

冒頭で述べた通り、地頭の良さとは点数の良し悪しだけで測れるものではありません。「地頭がいい」とは、人として優れた知性や叡智を備えているということ。

すなわち「地頭がいい」とは既存の形式や体裁にとらわれることなく、積極的に未来を生き抜く力を持っている様を表します。

引き合いに出した5名の芸能人のように、地頭の良さが開花するタイミングは人それぞれ。誰もがチャンスを持っているはずです。

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