「勉強ができる人が、仕事ができるとは限らない」これは、社会人になるとよく聞く言葉です。
もちろん良い学校を出ている人が評価されるのも事実。その学校に入学し卒業するために、払ったであろう多くの努力は価値あるものと判断されます。
また、物事を筋道立てて考えることや諦めない態度など、問題を解く能力は、仕事をする上でも大切です。
では、仕事ができる人は、他とは何が違うのでしょうか。
ここでは、仕事ができる人に共通する特徴について考えます。
仕事ができる人に共通する考え方
仕事ができる人には共通する考え方があります。それは、勉強ができるからといって身につくものではありません。
どんな考え方が良い仕事に繋がるのでしょうか。
一人で解決しない
仕事ができる人は、一つのプロジェクト、また会社の業務全体の中での自分の役割を客観的に見ています。
つまり、仕事は一人ではできないと認めているということです。だからこそ、自分のやり方に固執せず、誰かにアドバイスを求めたり、他の人のやり方を見て参考にしたり見習ったりする事を躊躇しません。
考えながら働く
仕事ができる人は、自分の決めたやり方に固執しません。
常に、これで良いか、もっと良い方法があるかもしれないと考えながら業務を行います。業務の途中で疑問や不安を感じたら、すぐに過去の例を調査したり、上司や先輩に相談します。
柔軟性がある
自分のやり方以上に良い方法があると知った場合、仕事ができる人はすぐに路線を変更します。
仕事ができる人は、その業務の完成形を思い描くことができており、最終的にその形にするために、必要と思えることはなんでもするという柔軟性を持っているのです。
仕事ができる人には知恵がある
もちろん、勉強ができる人は仕事ができないといっているわけではありません。
勉強ができても、それほどできなくても、仕事をする上で重要なのは知恵を身につけることです。
知恵の元になるのは知識ですから、物事を学ぶ姿勢や能力は仕事をする上でとても重要です。
その点、勉強ができる人は学ぶ訓練を惜しまない人なので、その特性は会社に入社してからも大いに発揮できます。
その後、得た知識を知恵に変えることが必要になりますが、そのためにはどうすれば良いか具体的に考えましょう。
過去の成功例に倣う
仕事ができる人は、まず過去の成功例に倣います。自分が行おうとしているのがどんな業務なのかは大体分かっていても、そのやり方について一から考えるのは大変なことです。
最初から自分のやり方を構築しようとするのではなく、過去の報告書を見たり、先輩や上司の方法に倣って一通り業務を経験することで、そのやり方を早く身につけることができます。
そしてその上で、もっと効率を上げるために変えられることを考えるのです。
過去の失敗例を参考にする
仕事ができる人は、過去の失敗例も見逃しません。そこには成功例のみでは学べなかった大切な教訓があります。
なぜうまくいかなかったのか、どこに問題があったのかを考えながら失敗例を調べることで、必然的に今回の業務でも気をつけるべき点を見極めることができます。
失敗例を参考にすれば、予測できるトラブルを回避し、もしトラブルにぶつかったとしてもうまく対処する方法を前もって考えることができるでしょう。
試行錯誤を惜しまない
質の高い仕事をするために、仕事ができる人は様々な方法を試すことを惜しみません。
最初は遠回りと思えるような方法も、終わってみれば全体を把握するために必要なプロセスであったということはよくあります。
ショートカットは、全体を把握して初めて生み出すことができるものです。一つの方法で満足せず、試行錯誤しながらベストな方法を見つけることができます。
イレギュラーもトラブルも知恵で乗り切る
イレギュラーな事態が起こっても慌てず、解決するためのベストな方法を選択するためには知恵が必要です。知恵は知識を使う能力のこと。
応用力や柔軟性、冷静さが求められます。また知恵には心も関係します。
正しい方法で効率的に行うことよりも、チームワークや人間関係を大切にする方が良い結果になる場合もあります。
自分のやり方や考えはひとまず置いて、別の方法を受け入れる心の広さも必要なのです。
まとめ
「知恵は知識に勝る」という格言があります。知識は必要ですが、知識だけでは良い仕事をすることはできないということです。
知恵がある人は、働きながら考え、過去の例を参考にし、人の意見に耳を傾け、どんな状況にも柔軟に対応することができます。
ビジョンを鮮明に思い描き、物事の全体を把握し、質の高い成果を生み出すための努力を惜しみません。
学生の頃、勉強がよくできたという人も、勉強は苦手だったという人も、社会人になったら皆同じスタートラインに立ちます。
謙虚な気持ちで学び、努力を続け、センスが光る仕事のできる人を目指しましょう。