用件を聞くことにしたものの、相手が何の話しているのか分からない。もしくは、話し方が原因で内容を聞き取る事ができない事があります。
「ご用件を伺います。」といった手前、やはり担当者からの折り返しにするというのも、相手に不快感を与えかねません。
こういう場合は、早めに対策を講じるのが一番です。話が進めば進むほど、不明点を確かめにくくなります。
それぞれのシーンに合わせていくつかのポイントを押さえましょう。
メモを取りなるべく早く対応を代わる
自分に知識がない分野の話をされ始めたと気づいたら、とにかくメモを取りましょう。といっても通常は、話し言葉を速記する技術は無いので、単語を書き取ります。
そして、一番良い方法は、タイミングを見計らい、例えば相手が質問してきたり、文章にすれば一段落終えた時に、
「○○様、恐れ入ります、お話がわかるものにお繋ぎしてもよろしいでしょうか?」
と言って早めに交代する事です。
その際、できればメモした単語を繋ぎ合わせて、「○○についてのお問い合わせですね。」と復唱しましょう。
そうすれば電話の相手も、分かる者に代わると言われたが、今まで話したことは無駄ではなかったようだと安心するでしょう。
その後、社内で対応を交代できそうな人に繋ぎますが、その際も書き取ったメモを見ながら、電話の内容を伝える努力をしましょう。これから代わる担当者がまた最初から話を聞く事で、気まずい空気にならずに済みます。
社内で対応できそうな人がいない場合は、
「お話の途中で申し訳ございません。私ではわかりかねますので、後ほど詳しいものからご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」
と折り返しの対応にしましょう。
小刻みに区切って確認する
電話の相手の話し方が原因で内容が聞き取れないこともあります。その場合は、諦めずに話を小刻みに区切って不明点を確認しましょう。
例えば、「あの・・・昨年の・・・講演会のあれ・・・」と言われたとしたら、すかさず「昨年の何月ごろのことでしょうか?」と時期を絞ったり、「昨年のどのようなテーマの講演でしょうか?」と内容を絞ったりして、相手がいつの何の講演会の話をしようとしているのかを見極めます。
他にも、不明な点が出てきたら、「○○とおっしゃいますと?」とか、「○○の件ですね?」というように質問や復唱を繰り返して、相手の話の要点を見出していきます。
自分では分からない内容であったとしても、基本の5W2Hを聞き取れば、次に対応する人のために役立つ情報をある程度得る事ができます。
相手は話す事が苦手な人かもしれませんが、決してイライラして「ですから!」とか「え?」などと言ってはいけません。
相手も伝わりにくいということが十分わかっている可能性もあります。
“わかりづらい話だったはずなのに、親切に対応してくれた”という印象を残して電話を終えるようにできる限りの努力をしましょう。
この相手の話し方が原因で内容がわからない場合も、何の件かだけでもはっきりしたなら、その件がよりわかる詳しい人に対応を代わるのも一つの方法です。
相手が言わんとしてる専門用語も、わからない人にはピンとこなくても詳しい人にはわかるかもしれません。
このように相手の話し方に問題があっても、対処する方法はいくつもあります。これはお手上げと諦めてしまうのではなく、最終的にわからなかったとしても、わかろうと努力したかどうかその姿勢は相手には伝わるものです。
まとめ
“相手が何を話しているのかわからない”この原因は様々です。自分に知識が無い場合、相手の話し方に問題がある場合、どんな時も、誠意を持って接します。
対応を代わるとしても、自分で最後まで聞き取るにしても、相手を苛立たせる事なく、和やかな雰囲気を作る努力をしましょう。