人生において、探し物をする時間ほど無駄なものはありません。これは結婚相手や、自分のやりたいことを探すという類のものではなく、ペンや書類、財布、携帯、家の鍵といった常に使う物品のことです。

ちょっと買い物へと思い家の鍵を探す、電話をかけたいが携帯はどこにあるかな?といったことが日常的になっている人には、物に住所を作ることをお勧めします。
また、色の工夫をすることも物を管理する上で役立ちます。
すぐに取り出すために物に住所を作る
手帳もメモも携帯電話もタブレットも、便利なアイテムです。
しかしどんなに素晴らしい道具も、すぐに取り出せないとしたら、それはとても残念なことです。それを探している時間ほど無駄なものはありません。
肝に命じておきたいのは、便利なアイテムはすぐに取り出せることとセットであるべきということです。
物の住所を決める
家、部屋、デスク、それぞれのフィールドを整然と管理することは、便利なアイテムを最大限に活用するためにどうしても必要なことです。
例えば、出勤してカバンの中から何を取り出すのかを決めておき、その取り出したものをどこに置くかを決めておくことができます。
それが習慣になれば、いつも置く場所はそれぞれの物の住所になります。そこから取り出し使ったら、必ずそこに片付けます。
物に住所が無い人の日常は悲惨
物に住所がない人の日常は悲惨です。
電話が鳴り、受話器を取ります。伝言を依頼されたのですが、手元にメモがありません。
「少々お待ちください」と言って、デスクの上に散らばった書類をかき分けると、一番下にメモが見つかりました。次にペンですが、さっきまで使っていたペンが見つかりません。
焦りつつ探していると、さっき書類をかき分けた時にデスクの下に落としてしまったようです。手を伸ばしてそれを拾い、ようやくメモをする作業に入りました。
ここにかかる時間は何分でしょうか。
通常、伝言を依頼されたぐらいで保留にすることはできませんから、さぞ相手にはガサガサと書類をかき分けたり、手を伸ばしてペンを拾う息遣いがうるさく聞こえていることでしょう。
物に住所がない人の行動は、関わる人に不快感を与えるばかりか、その人の貴重な時間を奪い、自分の仕事の効率を劇的に悪くします。
常に物を探している人は、給料泥棒と言われても仕方がありません。
物の住所を決めることの大きなメリット
メモだけによらず、手帳やタブレット、携帯電話、文房具などをきちんと整理し、いつも同じ場所に置いておけば、探すという無駄な時間を省くことができます。
あなたのデスクは、上司や同僚から見られています。自分の評価や印象を左右する大切な業務の一環と意識して、整理整頓を心がけましょう。
すぐに取り出すために色を工夫する

手帳やメモ、ペンなど、常に使うものやすぐに取り出したいものは目立つ色にしておくことも役立ちます。
ビジネスで使用するものについては、あまり派手な色にすることはできませんが、例えばペンであれば、本体の色にオリジナル感を出し、誰でも持っているような黒やグレーではなく、赤や黄色などのビタミンカラーにすると見つけやすく便利です。
またちょっとした小物なので、派手な印象も与えません。
手帳であれば、光沢のある素材や、金属部分にちょっとした特徴のあるもの、黒ではなく茶色や紺色を選ぶといった工夫で、取り出しやすくすることもできます。
メモに関しても、色で工夫することができます。例えば、電話の横には専用のメモとペンを用意し、メモもしくはペンの色を固定化します。
メモは、電話を受けながら走り書きをするので、きちんとしたものではなく、裏紙や不用になった用紙などを使用する方がエコでしょう。その場合は、専用のペンのインクの色を変えます。
電話を受けながら書く時には、青いインクや赤いインクのボールペンを使うようにするのです。
自分しか読まないそのメモは、どんな色で書いても構わないはずです。
そのように色ペンで書くことで、ちょっと書類に紛れてしまってもすぐに見つけることができます。
誰かに伝言を伝える時には、別に清書すれば良いので、とにかく紛失させることなくすぐに見つけるための工夫の一つです。
まとめ
物に住所を作ることは、仕事だけでなくプライベートでもお勧めです。
どこに何を収納するか、バッグのどこに何を入れておくかを決めておくだけで、物を探すという大きなストレスから解放されます。
また、人の時間も自分の時間も大切に使うことができ、余裕を持って業務を行うことができます。整理整頓に加えて、色分けなどの工夫をすることもポイントです。
仕事中はどうしても資料を広げなければならないことがありますし、郵便が届いたり、別の書類を受け取ったりして、デスクの上が一時的に散らかることもあります。
そんな時でも、大切なものを目立つ色にしておくことで、紛失を防ぐことができます。
大切な自分用のメモは、カラーのインクで書いておけば、別の資料に混ざってもすぐに見つけ出すことができ、うっかり一緒にシュレッダーにかけてしまうといった失敗も防げます。
大切な道具はすぐに取り出せることとセットであるということを意識して、きちんと管理しましょう。