ビジネスでは目上の人やお客様など、あまり親しくない人と会話をする機会が多いですね。会話が続かず困ったという経験は誰にでもあると思います。
会話を何とか続けようと思うと、自分が何を話すかというところに意識がいきがちです。
それよりも、相手から話を引き出し、会話を広げながら、会話が弾むようになるとよいですね。そのために効果的な方法が、「質問のスキル」です。
会話を弾ませるために、自分が話して盛り上げるということも一つの方法です。
しかしビジネスシーンでは、相手から話を引き出す質問のスキルを身につけると、会話が広がるだけではなく、有効な情報が得られることもあり仕事の成果も上がります。
クローズドクエスチョン / オープンクエスチョン
クローズドクエスチョン(閉ざされた質問)とは、相手がYESかNOで答えられる質問です。
例文
「冷蔵庫をお探しですか?」
「カタログをお持ちしましょうか?」
オープンクエスチョン(開かれた質問)とは、相手が自由に答えられる質問です。
「いつ?」 「どこで?」 「だれが?」 「何を?」 「なぜ?」 「どのように?」という5W1H(When、Where、Who、What、Why、How)を使って質問します。
相手に自由に答えてもらうので、いろいろな情報を得ることができ、会話を広げる効果があります。
例文
「どんな冷蔵庫をお探しですか?」
「どのくらいの大きさがよろしいですか?」
クローズドクエスチョンは選択肢が限られているので、相手は答えやすいです。ただし、クローズドクエスチョンを続けると、追い詰められているような負担を感じさせることもあります。
オープンクエスチョンは、よく考えないと答えを出すことができないため、最初からオープンクエスチョンで質問をすると、相手に心理的な負担をかけることがあります。
相手と親しくない場合は、最初は相手が答えやすいクローズドクエスチョンから始めるとスムーズです。
その後は、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを取り混ぜながら、会話をふくらませていけるとよいでしょう。
直接質問
聞きたいことを単刀直入に聞く方法です。
例文
「お名前をお聞かせいただけますか?」
「何時頃お帰りになりますか?」
「この荷物はどちらへ送りますか?」
欲しい答えを直接的に導き出すことができます。
ただし、相手が言いにくいことを直接的に質問すると、相手が困って黙ってしまうなど会話が続かなくなるので、気をつけましょう。
予測質問
相手の答えを予測し、あらかじめ答えを用意して聞く方法です。
具体的な質問をすることで、相手に話しやすくさせます。
例文
「夏休みはどのように過ごす予定ですか?」
例文
「夏休みはどのように過ごす予定ですか?家族で旅行に行ったりするのですか?」
①のように質問すると、具体的に予定がある人であれば、「今年の夏は、海外へ行く予定です」など答えられますが、何も予定が決まっていない人の場合、「何も予定は無い・・・」と返答に困ってしまい、会話が止まってしまうこともあります。
②のように夏休みプランの具体的な例を入れることで、相手は考えやすくなり、返答しやすくなります。
例えば、以下のように家族旅行という例に照らし合わせて、相手も返答しやすく、そこから会話をふくらませていくことができます。
例文
「そうだね、家族で旅行に行くのもいいね」
「去年は家族で旅行に行ったけど、今年はまだ何も決めてないよ」
代弁質問
相手の思っていることを先回りして、相手の話を代弁する方法です。
相手の話を要約して、「~ですね?」と聞くことで、相手の頭の中も整理されます。
また、しっかり自分の話を聞いてくれている、理解してくれていると安心感を与えます。
例文
「あなたがおっしゃりたいことは、・・・・ですね?」
「ご要望は・・・・ということですね」
「つまり・・・・が問題ということですね?」
まとめ
会話を弾ませるには、自分が話すことよりも、質問して相手に話させることがポイントです。
そして、質問で話を引き出すためにも、興味を持って、相手の話をしっかり聞くことが大切です。
質問を上手に使って、相手が気持ちよく話せるようになると、さらに会話がふくらみ、より深く相手の気持ちや要望を知ることができ、信頼関係も築いていくことができるでしょう。