社会人として働く中で、電話応対でイライラさせられた経験をした人は多いのではないでしょうか。
ぶっきらぼうな話し方をされた、ガチャンと切られた、声が小さくて何言ってるか分からない、など原因は様々ですが、保留の時間が長くてイライラしたという話は意外とよく聞きます。
ここには待たせる側と、待たされる側の感じ方の違いも大きく関係しています。もちろん、長く待たせる可能性が高い場合は、一度電話を切って折り返し連絡するのが正しい対応です。
では、どうしても保留にしなければならない時や、思ったより長く待たせてしまいそうな時、どうしたら相手をイライラさせずに待ってもらえるでしょうか。ここではその秘策をご紹介します。
保留の「少々」って何分?
保留中に流れている音楽が一周し、また最初から流れ始めると「まだ?」と思ってしまうという経験はありませんか?
保留にする際、「少々お待ちいただけますでしょうか?」と言いますが、この「少々」とは、大体何分ぐらいのことを指すのでしょうか。
ほとんどの人は、30秒ぐらい待たされた頃から「遅い」と感じるようです。
考えてみてください。待たせている方は、その30秒の間、問い合わせの内容について、資料を探して調べたり、上司や担当者に聞いたりしながら過ごします。30秒はあっという間でしょう。
一方、待たされている方は、何もせずじっと待っているのです。
中には、時間を有効に使おうとパソコンを操作したり、何かを書いたりする人もいるかもしれませんが、片手が塞がっていますので、できることは限られています。
30秒は長く感じるはずです。1分待たせたら、次の秘策を実行しましょう。
一旦保留を解除しお詫びする
保留にされて1分が経過した頃、ほとんどの人はイライラし始めます。
調べるのにもう少し時間がかかりそうという時には、保留を解除し、「お待たせしており申し訳ございません。お調べに時間がかかっておりますが、もうしばらくお待ちいただけますでしょうか?」とお詫びします。
しかしこの場合は、あともう30秒ほどで回答できるという時の秘策です。相手もできれば1回の電話で済ませたいと思っているはずです。
次の予定が詰まっていたり、席を外している間に折り返しの電話がかかり、行き違いになったりするのは、誰でも面倒臭いものです。
もし、あと1分ほど待ってもらえればほぼ確実に回答できるのであれば、お待たせしていることをお詫びした後、「あと1分ほどお待ちいただけないでしょうか?」と提案します。最初に時間を言ってもらえれば、安心して待つことができます。
勇気を持って折り返す
もし、すぐに調べられないと分かっている場合は、迷わず折り返しの連絡を提案します。
「申し訳ございません。お調べして折り返しご連絡してもよろしいでしょうか?」と言うなら、相手は、これはすぐには分からない案件なのだと納得してくれます。
長く待たされるよりはマシだと思うのです。その際、調べれば分かる内容であれば、「10分ほどで折り返しご連絡いたします。」というように、時間の目安を伝えるのは親切です。
また、不在の担当者が帰ってきてから確認しなければならないような案件であれば、「15時までにはご連絡できると思いますが、よろしいでしょうか?」と、やはり待たせる時間を伝えることができます。
そうすれば、相手はいつかかかって来るか分からない電話を待つというストレスから解放されますし、相手の時間を大切にしていることを表せます。
「こんなことも分からないのか。」と思われるのではないかと不安に思い、折り返すことを躊躇するという人もいるかもしれませんが、相手にとっては間違った回答をされるより、調べて折り返してもらう方が良いのです。勇気を持ってかけ直しましょう。
まとめ
ビジネスの場では、ほとんどの人が時間に追われています。またそれぞれが、効率よく仕事をこなすための工夫や努力をしています。
相手をイライラさせるほど待たせて、人の時間を奪わないように注意しましょう。
気遣いの言葉をかけて相手の気持ちを和らげたり、保留にするか折り返すかを素早く判断するなら、結果として良い印象を残せるはずです。