自宅にかかってきた間違い電話は、別の電話を待っていたり、寛いでいたりと、状況によってはストレスを感じてしまうものですが、職場にかかった間違い電話を処理するのは仕事の一環です。
決してイライラしてはいけません。どんなに忙しくても、または同じ人が何度も間違えてきたとしても、辛抱強く問題を解決しなければなりません。
では、いつ来るかわからない間違い電話に備えて、2つのポイントを押さえておきましょう。
どうして間違えたのか
社名を名乗って電話に出たところ、電話の相手に「○○ですが、山本さんいらっしゃいますか?」と言われましたが、“山本”という社員がいない場合、名前を間違えているか、電話をかける先を間違えているかのどちらかです。
電話をかける会社を間違えたのか、担当者の名前を間違えたのかを確認します。
「恐れ入ります。こちらは○○社ですが、弊社に山本というものは在籍しておりません。どちらにおかけでしょうか?」
別の場面で、「山本さんのお宅ですか?」とかかってきた場合はどうでしょう。
「恐れ入ります。こちらは○○社でございます。電話番号は何番におかけになりましたか?」
相手の電話番号を聞いて、「こちらは03-1234-5678番ですので、番号が違うようでございますね。」と丁寧に伝えましょう。
番号が合っているなら、相手の控えた番号が間違っていることになります。その場合は、「番号は合っているようですが、こちらは○○社でございます。もう一度番号をお確かめ頂けますでしょうか?」とお願いしましょう。
ここは自宅ではなく職場ですから、ただ「山本さんのお宅ですか?」「違います。」で終わらないようにしましょう。
相手がどうして間違えたのか、その理由が分からなければ、数分も立たないうちにまた同じ間違い電話がかかって来る可能性があります。それは、お互いにとって時間の無駄です。
電話の切り際が重要
相手が間違えたということがわかったら、この電話対応は終わりということになります。
相手に「すみませんでした。」と謝罪されたら、「いえ、とんでもないことです。また何かご用命がございましたらよろしくお願いいたします。」と言って、相手を安心させつつ、良い印象を残しましょう。
時々、何も言わずにガチャンと切られてしまうことがあります。そんな時は、ついムッとしてしまいがちですが、たとえ電話が繋がっていなくても、自分が受話器を置く時には「失礼いたします」と言って置きます。
職場にもよりますが、窓口のあるオフィスなど、何かを待っているお客様は意外とスタッフの電話応対に耳を澄ませているものです。
無言で電話を切る姿は、決して気持ちの良いものではありません。
見ている人には、相手の電話が無言で切れたことなどわかりませんから、どんな場合もきちんと最後の言葉を述べてから電話を切るようにしましょう。
まとめ
忙しい業務の中、間違い電話への対応は面倒なものかもしれませんが、間違ってかけてきた人が、自社にとって全く無関係な人であるとは限りません。
自社との取引もある会社の担当者が、別の会社にかけるつもりで電話番号を間違えてしまったということもあるのです。
間違えて申し訳ないと思っている本人に対して、明らかに迷惑だというような態度を取るなら、相手に不快感を与えてしまいます。
場合によっては今後の取引に響く可能性もありますし、そこまでにはならなくても、電話の対応が悪いとクレームになるかもしれません。
電話を取るということは、その間、会社を代表するということです。たとえそれが間違い電話であったとしても、会社の印象や評判を背負っていることを忘れずに、親切かつ丁寧に対応しましょう。