ビジネスにおいて、電話応対は重要です。電話の応対は会社の印象を大きく左右しますので、顔が見えていないからといって、いい加減な応対はせず、相手の顔が見えている、自分の顔が見られているという気持ちで、丁寧な応対をしましょう。
顔が見えないコミュニケーションとは、どのような状況でしょうか。電話が鳴ったとき、どのような人から、どのような用件の電話がかかってきたのか分からないので、電話をとるのを躊躇する人もいるかもしれません。
一方で電話をかけてきた人も、電話の向こうは分からないので、心の底に不安や警戒心があります。
最初に電話に出た人の声が、元気で明るい声であったならば、相手は安心し、その後のコミュニケーションもスムーズにすすみます。
もし暗いぶっきらぼうな声で電話に出られたら、相手は気分を悪くし、マイナスから始まってしまいます。声だけで印象が決まってしまうため、電話応対は対面での応対以上に、気を遣う必要があるのです。
声のトーンを意識する
声のトーンは明るく高めにすると、相手にも聞き取りやすくなります。
また、明るい声が受話器の向こうから聞こえてくると、活気のある会社という印象を持ってもらえますし、安心感を与え、会話をスムーズにすることができます。
元気のない低いトーンの声が聞こえてくると、不景気な会社という印象を与えてしまいますし、丁寧に応対されていないと感じられてしまいます。
相手の気持ちもトーンダウンしますので、その後の用件にも良い影響は与えません。
とくに、電話に出た最初の声が第一印象につながります。電話に出るときの「〇〇社でございます」という最初のひと言を元気で明るく、高めのトーンの声を意識して応対しましょう。
声の大きさを意識する
声の大きさも印象を左右する重要なポイントです。小さな声でボソボソ話すと、やる気が無い、暗い、元気のない会社という印象を与えてしまいます。逆に声が大きすぎても、うるさい、圧迫感を感じるなど不快感を与えてしまいます。
また、話に熱中してくるとだんだん声が大きくなったり、自信がないと声も小さくなってきます。無意識のうちに、声の大きさに感情が表れてしまいます。
声が小さすぎても大きすぎても良い印象を与えません。自分の声の大きさが、周りの人や電話の向こうの人にとって適度かどうか、普段から時々意識してみると良いでしょう。
話すスピードを使い分ける
話すスピードによっても、会話のスムーズさが違ってきます。早口で話すと、相手は聞き取りづらく、会話を続けにくく感じます。相手のペースに反して、過度にゆっくり話すとテンポが悪く、相手を不快にさせてしまいます。
また、電話は声だけでのコミュニケーションのため、相手のペースに引き込まれやすくなります。例えば、せっかちな人や、怒っている人は早口になりやすいため、話のペースにつられないように注意しましょう。
相手が早口で話す人であれば、こちらが適度にゆっくり話すようにすることで、自然に相手の話すスピードもスローダウンし、落ち着いて話してくれるようになるでしょう。
自分があせって早口になりがちであれば、相手の話が終わって自分が話すとき、一呼吸、間を置いてから話すようにすると、気持ちを落ち着かせて話せるようになるでしょう。
相手の話すスピードに合わせつつも、話す内容や状況に応じて、テキパキと応対するのがよいか、ゆっくり丁寧な応対がよいか、使い分けましょう。
まとめ
電話応対は、お互いに顔が見えない声だけでのコミュニケーションですので、声の出し方や話し方に気をつけることで、大きく印象が変わります。
とくに最初の第一声こそが第一印象となり、その後のやりとりをスムーズにできるかどうかに関わってきます。
明るい高めの声のトーン、ほどよい声の大きさ、話しの内容や相手に応じた話すスピードを使い分けながら、会社の印象をアップできるような電話応対を心がけましょう。