通常の電話の取り次ぎに続いて、ビジネスシーンに多いのは、折り返しの電話を頼まれることです。
職種によっては、担当者の離席や外出が多く、かかってくるほとんどの電話が折り返しの対応になるという場合もあるでしょう。
「お戻りになられたらご連絡をいただきたいのですが・・・」担当者不在を伝えて、このように言われた場合、次の点を確認しましょう。
折り返す電話番号と名前
確認するときには、電話番号から確認します。相手が得意先で、いつも電話のやりとりがあれば、一々聞く必要はないかも知れません。
自分が初めて取り次ぐ相手であれば、必ず電話番号は確認しておきましょう。その場合、自分が取り次ぐのが初めてでも、実は普段から頻繁にかけてくる相手であったとしたら、気分を悪くされるかも知れません。
「念のために、ご連絡先をお伺いしてもよろしいでしょうか?」というフレーズは、相手を不快にさせずに電話番号を聞き出すのに便利です。
「○○は電話番号を存じておりますでしょうか?」ということもできます。
時々「折り返しの折り返し」という場面があります。最初にかけたのはこちらの担当者で、相手が不在だったので、相手から折り返しかかってきたが、今度はこちらの担当者が不在という行き違いの、よくあるシーンです。
その際に、最初にかけたのはこちらの担当者ですから、相手の電話番号を聞く必要はありません。
確認したいなら、「先ほど○○がお掛けした番号へのご連絡でよろしいでしょうか?」と言えるかもしれません。
次に誰に折り返し電話をするのかを確認します。正確に聞き取れないまま、曖昧な会社名や名前が伝わってしまった場合、担当者は、間違った名前あてに折り返しの電話をすることになり、それは大変失礼なことになります。
電話を取り次ぐ人に訂正されたり、相手に嫌な思いをさせたり、気まずい雰囲気は避けられません。復唱し、正確な会社名と名前を確認しましょう。
もしどうしてもはっきりしない場合は、電話を切った後、先輩や上司に「〇〇会社」という会社はありますか?と尋ねてみると、正確な名称を教えてもらえるかもしれません。
行き違いを避けるために聞いておくこと
「折り返しの折り返し」が、よくある場面だと述べましたが、ちょっとした心がけでそれを避けることができる場合があります。
例えば、折り返しの電話を頼まれた時間が、夕方であれば、「○○様は、本日は何時までご対応いただけますか?」と尋ね時間を聞き、「では、○時を過ぎても○○が戻らない場合は、明日朝一番にご連絡させていただきますがよろしいでしょうか?」もしくは「いかがいたしましょうか?」ということができます。
そうすれば相手は、退社時間を過ぎても、いつかかるかわからない電話を、ずっと待他なければならないストレスから解放されます。
電話の最後には、自分の名前を名乗りましょう。名乗りはとても重要です。名乗ることで電話の相手には、きちんと伝えてもらえるという安心感が生まれます。
さらに、何か変更や追加があった場合に、同じ人に伝えた方が話が早く済み、お互いに時間の短縮になります。
最後にはっきりと「○○が申し伝えます。(承ります)」と述べましょう。「何かございましたら、私〇〇までご連絡ください。」と言うこともできます。
まとめ
折り返しの電話を頼まれる時、簡単な聞き取りをするだけでなく、一歩踏み込んだ話をしておくことで、後ほど自分も楽になります。
行き違いが続いて結果的に相手を怒らせてしまったり、担当者に気が利かないな・・・と思われては、せっかくの爽やかな対応も無駄になってしまいます。
ちょっとした気遣いや工夫を怠らずに、1件1件丁寧に対応しましょう。